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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

イラン制裁をめぐる日米関係はいまどうなっているのか
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年3月5日第181号 ■     =========================================================       イラン制裁をめぐる日米関係はいまどうなっているのか                                                              ========================================================  2月22日の読売新聞は「米イラン制裁 日本は除外」という 見出しの記事を掲載していた。  同じく2月22日の毎日新聞も「イラン制裁 邦銀除外」という 見出しの記事を掲載していた。  この二つの記事の見出しを見た瞬間、私は日本外交が功を奏して 米国が譲歩したのかと思った。  しかし二つの記事をよく読んでみると何の事はない。日本が イランからの原油輸入をこれまで以上のペースで削減することを 米側が評価したからだという。  日本側が譲歩したのだ。  石油業界と国民の負担で邦銀の利益を守ったということだ。  そう思っていたら2月27日の読売と朝日が「日米財務相 イラン 制裁も協議」、「(安住)財務相 米長官と会談 邦銀制裁解除  近く合意示唆」という見出しで次のように書いていた。  すなわちG20に出席した安住財務大臣は会議に先立ってガイト ナー米財務長官と話し合った。その際安住大臣は邦銀が米国の市場 から締め出されることがないよう配慮を求めた、会談後安住大臣は 邦銀が制裁を受けないという良い方向に向かっている、合意は近い、 などと述べたという。  なんだ。まだ決まっていないのだ。まだお願いしているのだ。  そしてきょう3月5日の日経新聞の次の記事である。  すなわち「(日本)政府、米の制裁要請に同調」と題するその 記事は要旨次のように伝えている。  米政府が日本に対し、イラン第三位の銀行「バンク・テジャ ラット」向けの金融制裁を要請してきたことがわかった。米国には 核開発の資金ルートに更なる打撃を与える狙いがある。関係者に よると、米財務省は日本などにも制裁に足並みをそろえるよう強く 要請。対イランの厳しい国際世論を踏まえ、日本政府も米側に理解 を示し、同銀との決裁取引停止などの措置に踏み切る方針だ、と。  原油削減にとどまらず邦銀に対してもイランとの銀行取引を停止 しろと要求してきたのだ。  私がかねてから言っているように米国の要求は「あれか、これか」 ではなく、「あれも、これも」なのである。  そして日本は最後はすべて飲まされることになる。  これが日米関係の現実である。  報道をよく読まないとこの事に気づかないままで終わってしまう。                            了   ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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