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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

野田首相と財務官僚は本当に一体なのか
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年2月29日第169号 ■     =========================================================       野田首相と財務官僚は本当に一体なのか                                                               ========================================================  報道でくりかえし書かれる事を我々は疑うことなく当然のように 思い込む。  たとえば野田首相は財務官僚に絡め取られ、もはや野田民主党 政権は財務省と一体になって消費税増税に邁進しているというたぐ いだ。  しかし本当に野田政権と財務省は一体なのか。  それを疑わせる記事を2月29日の毎日新聞に見つけた。  その記事は次のように報じている。  すなわち政府は28日、「税と社会保障の一体改革」関係5閣僚 会議を開き、税金と社会保険料を一体的に徴収する、いわゆる 「歳入庁」構想について4月をめどに中間報告を取りまとめること にしたと。  野田首相は本気で「歳入庁」構想を実現するつもりなのか。  歳入庁構想の実現を一貫して強く主張しているのが小沢一郎だ。  歳入庁構想の実現は民主党の公約でもある。  しかし歳入庁構想に強い警戒感を抱くのが財務省だ。  徴税権は財務省の権限の源泉でありそれを奪われることを財務省 は絶対には認めないだろう。  野田首相が本当に財務省と一体ならば本気でマニフェスト通りの 歳入庁構想を実現しようとはしないだろう。  マニフェストを破って消費税増税にまい進するぐらいだからだ。  だからこの歳入庁構想も財務省の権限強化につながる形で終わ ることがあっても、財務省から徴税権を奪うような形の歳入庁と なることには決してならないだろう。  もし野田首相が本気で歳入庁構想を実現しようとすればそれは 野田首相が必ずしも財務官僚の言いなりではないということだ。  しかしそうであれば今度は逆に財務官僚が野田首相を忌避する だろう。  財務省は野田首相おろしに舵を切るだろう。  ひょっとしたらもはや財務省は野田首相では消費税増税は無理に なったと見越して、消費税増税をやってくれる次の首相を見つけよ うとしているのではないか。  野田首相と財務省が一体であるというのは正しくないと私は思う。  少なくとも財務省側からみれば正しくない。  財務省にとっては野田首相は、財務省にとって都合のいい野田 首相である限りそれを活用するということだ。  野田首相と財務省の関係は所詮その程度のものである。                             了    ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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