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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

中国漁船の領海侵犯に毅然とした対応をしないこの国の政治(続)
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月10日第789号 ■     =============================================================     中国漁船の領海侵犯に毅然とした対応をしないこの国の政治(続)                                              =============================================================  メルマガ第788号を書いた後に、それを見事に裏付ける動きが立て 続けに見られたので、続編としてこのメルマガを書いてこの問題について これ以上書くことを止めることとする。  長崎区検は11月9日、長崎県・五島列島沖で領海侵犯をして逮捕され た中国漁船の船長を、漁業法違反の罪で略式起訴した。  そしてそれを受けた長崎簡易裁判所は罰金30万円の略式命令を出し、 中国船長は罰金を直ちに納付し、同日午後に釈放された。  藤村修官房長官はこの一連の措置に関し、記者会見で次のように述べた。  「検察当局が法と証拠に基づき適切に処理した」、と。  今後の日中関係への影響については「何もない」と強調したという。  これを受けて中国外務省の副報道官は同じく9日の記者会見で次のよう に中国人船長の釈放を評価したという。  「適切な解決に至った」、と。  これらを11月10日の大手各紙は、一段の小さな記事で淡々と報じて いるだけだ。  あの産経新聞までも、一段の記事で何のコメントもなく済ませている。  これで今度の領海侵犯事件は終わりだ。  れっきとした領海侵犯事件が単なる漁業法違反として30万円の罰金で 幕引きされた。  あの金丸信の金の延べ棒隠匿事件の時と同じだ。  ただでさえ難問山積の野田政権だ。  やっかいなことはさっさと片付けるにしくはないということだ。  尖閣諸島事件のドタバタはまっぴらだというわけだ。  しかし同じ11月10日の産経新聞は戦場カメラマン宮崎茂樹氏の 「中国は日米共通の敵なんやで」という記事を掲載している。  そこで宮崎氏はこう書いている。  一年前の尖閣諸島沖の暴挙をゆるしたから今後は堂々と領海侵犯して きた。こんなことは中国政府と中国海軍の後押し、手引きなしには考え られない。日本人はええかげんに目を覚ませ。今や空母まで保有した中国は 日米共通の敵だ、と。  こうして日米同盟の深化が正当化されていくのである。  野田政権の外交力のなさが、国民の意識のなかに日中関係を敵対的な ものにしていくのである。  残念の一言につきる。                             了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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