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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

亀井静香が本物か、偽物か、それが10日にわかる 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月9日第787号 ■     =============================================================     亀井静香が本物か、偽物か、それが10日にわかる                                          =============================================================  私は11月7日のメルマガ第784号で慌てて書いた。  11月8日に亀井静香が野田首相に直談判をし、TPP参加表明を 思いとどまるよう進言するというニュースを7日の午後に知ったからだ。  会談後に書いても意味が無くなる。だからその前に書いた。  もし意見が受け入れられなければ、亀井静香はどう出るのか。彼の TPP反対にかける思いが本物なら、その進言が拒否されれば政権離脱 しかないだろうと。  意見が受け入れられなかったにもかかわらず亀井がヘラヘラして帰って 来るようでは亀井の本気度はデタラメだと。  だから亀井の真贋は8日にわかる。そう私は慌てて書いた。  これは亀井静香に対する応援歌であった。  どうやら亀井は偽物だったようだ。  野田・亀井の会談を報じる11月9日の報道は小さい。  それはなにもオリンパス問題でかき消されたわけではない。  亀井が会談内容を詳しく記者に伝えなかったからだ。  報道によれば亀井は「TPPに前のめりにならないほうがいい」と 伝え、野田首相は「民主党内で意見の集約をしている」と述べるにとど めたという(11月9日読売)。  こんなふざけた会談はない。  何のために亀井は党首会談を申し入れたのか。  野田首相が政治決断をするという10日が迫っている。  反TPPを代表して本気で参加見送りを野田首相に迫るつもりなら、 もっと激しく詰め寄らなければウソだろう。  日米同盟重視がそのすべてである野田首相が亀井ごときの要請を「はい そうですか」と聞き入れるはずがない。  この会談は決裂に終わり、亀井はそれを記者にぶちまけて野田民主党 政権と対決すると記者にぶちまけなければウソだ。  そうなのだ。8日の野田・亀井の党首会談は最初から亀井の芝居だった のだ。  亀井はいつもそうだ。  小沢問題でも郵政改革問題でも、沖縄問題でも増税問題でも、つねに 対米自主、国民目線の発言を繰り返してきた。  そしてこんどのTPPでもそうだ。  つねに民主党政権に苦言を呈しながら、その意見が受け入れられなく ても決して連立政権を離脱することはない。  つまり亀井にとって政権から離れる気はさらさらないのだ。  そのくせにみずからの存在価値をアピールするために、自分を高く売り つけようと終始してきた。  亀井は国民新党と下地や自見といったつまらない子分を養うために、 政策をまげても政権を手放さないのだ。  8日の会談はまさしくそのような亀井の偽物振りを証明してくれた。  しかし、私は間違っているかも知れない。  本当は、亀井は野田首相に引導を渡しに行ったにかもしれない。  そこで政権離脱を表明したのかもしれない。  いまそれを報道陣に話せるはずがないので、あのような煙に巻いた 発言をしたのかもしれない。  私はまんまとそのような亀井の大石内蔵助ぶりに騙されているのかも しれない。  そう思って私は亀井の真贋の評価を下すのは10日の野田首相の記者 会見を聞いてからにする。その時の亀井の対応を見て下すことにする。  私が間違っていれば「参りました」と喜んで頭を下げる。  それにしても、TPP反対の動きは私の想像を超えて政治の中で大き なうねりとなっていった。  本当に野田首相はTPP参加表明に向けての政治決断をするのか、 できるのか。  その時、TPP反対の立場を断固貫いてきた山田正彦らの与野党の 政治家たちは離党や政界再編を覚悟して行動するのだろうか。  もしそのような動きにならないとすれば、それまでの大騒ぎはなん だったのか。  すべては11月10日にわかる。  その後に予定されている11月11日の衆参予算委員会のTPP 集中審議は、果たして怒号の飛び交うはげしいものになるのだろうか。  ねがわくば日本の政治史上の分岐点となることを期待する。                               了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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