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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「TPPに関する情報隠し」の動かぬ証拠をスクープした東京新聞
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月2日第768号 ■     =============================================================  「TPPに関する情報隠し」の動かぬ証拠をスクープした東京新聞                                              =============================================================  昨日(11月1日)のメルマガ第767号で、もうTPPについては これが最後だ、と書いたばかりだが、その前言を撤回してもうしばらく TPPについて書き続けることにした。  この問題をめぐる議論や報道に、この国の政治と報道のあらゆる欺瞞 がこれからもどんどんと露呈してくると思ったからだ。  その都度書いておかないと重要なことが見落とされると思ったからだ。  今日(11月2日)の東京新聞が一面トップで報じた。  今度のAPEC首脳会談でTPP参加表明をしても、日本の主張は ルールづくりに反映されることにはならない、と。  すなわち、米議会の参加承認を得るには半年間の期間が必要で、慌て てAPEC首脳会談で交渉参加を表明しても、来夏にまとまる予定の ルール策定作業には実質的に加われない可能性が出てきたというのだ。  この事を米通商代表部(USTR)の高官が日本側に伝えていた事が 日本政府の内部文書で分かった、とスクープしたのだ。  もしこれが事実なら、ルールづくりの段階から関与しなければ不利に なる、だからAPEC首脳会談前に参加表明でいるように結論を急げ、 とする政府側の主張は誤りだった、ということになる。  知っていながらそう主張していたならウソをついていたということだ。  知らなければお粗末すぎる。  どちらなのか。  実は東京新聞が一面トップで報じたこの記事はスクープではない。  私の手元にある10月27日の日経新聞の解説記事「TPPを知る②」 の中にこういうくだりがある。  ・・・仮に11月のAPECで日本が交渉参加を表明しても、実際に 交渉に加わるのは早くて来春以降。米国の慣例で、外国との交渉を始める 際に米議会の承認を得るため90日間の「通告期間」を取る必要がある ためだ。来年になれば本交渉が始まるため、日本が交渉に加わること自体 も難しくなる・・・  これは見落としそうな小さな解説記事だ。  ましてや経済専門紙の日経の解説記事だ。  だから一般の国民は気づかない。  しかしこの記事を書いた記者を含め、知っているものは知っているのだ。  メディアは敢てそれを書かないのだ。国民に教えないのだ。  東京新聞が一面トップでスクープのように大きく報道してはじめて 皆が知るのである。  APEC首脳会談までに急いで結論を急ぐ唯一の理由は、野田首相がオバマ 大統領に忠誠を尽くしたい、ただそれだけである。                                了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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