□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月25日第747号 ■ ============================================================= 韓国内で米韓FTAに反対の声が上がっていることを報じないメディア ============================================================= 発売中のサンデー毎日11月6日号に、米韓FTAに対して韓国内で 猛反発の声が上がっている、という記事を見つけた。 その要旨は次の通りだ。 すなわち、最大野党の民主党が猛反発しており、国会審議もままなら ないという。 民主党の孫鶴圭(ソン・ハツキユ)代表は、「損をする、準備が できていない、金持ち中心、主権侵害のFTAに反対する」と李大統領 に進言したという。 ソウルの日本政府関係も「批准には時間がかかるかもしれない」と話 しているという。 しかし、このような韓国内での激しい反対論をまともに報じる大手 メディアはない。 それどころか米国議会が承認したから米韓FTAは成立した、と思わ せるような記事ばかりだ。 韓国に遅れてならない、という記事ばかりだ。 わずかに10月17日の毎日だけが、ソウル発の記事として反対意見 があると小さく報じていただけだ(メルマガ第732号参照)。 間違いなくTPPを推進させたい大手メディアの情報操作がある。 毎日新聞だけがささやかな抵抗をしている。 そう思っていたら、10月25日の東京新聞が「核心」という特集 記事の中で、果たして韓国の収支はプラスかマイナスかと疑問を投げ かけた。 すなわち韓国内で次の様な意見が高まっているという。 最近の輸出拡大はFTA効果よりもウォン安の効果が大きい。 自動車を売っても農産物の開放による打撃と併せて計算すると収支は 互角だ。 韓国は保険など多くのサービス分野を米企業に開放したため韓国内の 雇用が奪われる、などなど。 そして、韓国野党(民主党)議員の中からは、「米韓FTAを反面 教師にしなければならない。米国はTPPで、より高い条件を突きつけ てくるに違いない」と、医療やサービス分野に自由化が及ぶ事を懸念 する反対論が台頭してきたという。 毎日新聞に次いで東京新聞もまた、ささやかな抵抗をしているようだ。 しかし、このような真実はネット上では常識となっている。 大手メディアは、それを知っていながら、決して紙面では書かない。 大手メディアの報じる情報よりもネット情報を重視する国民が大勢を 占める時こそ、日本が変わる時である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)