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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

目が離せない九州電力と枝野経済産業大臣、郷原弁護士の闘い
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月24日第745号 ■     =============================================================   目が離せない九州電力と枝野経済産業大臣、郷原弁護士の闘い                                                =============================================================  私は10月15日のメルマガ第723号で、眞部利応(まなべとしお) 九州電力社長(66)はドジを踏んだと書いた。  第三者委員会の報告書の内容を無視した責任回避の報告書を臆面も なく政府に提出したからだ。  いったん口にした辞意を恥じることなく翻して続投を表明したからだ。  そして、自分の不在中に提出された事を外遊中のシンガポールで知っ た枝野経済産業大臣が激怒し、不快感をあらわにした。  その事について私は10月18日のメルマガ第733号で書いた。  少なくとも眞部社長は辞めざるを得なくなるだろうが、本丸は古川 佐賀県知事の去就だ、と。  眞部、古川がそのまま居座るようでは枝野大臣の負けになる。そして 原発推進の動きが大きな顔をして復活し、脱原発の気運は失せて行くと。  その後の展開は私の予想を超える勢いで進んだ。  古川知事が辞任はしないと早々と宣言したと思ったら、それに呼応 するかのように今度は九州電力の開き直りだ。  10月24日の東京新聞を読んで驚いた。九州電力のドンと言われる 松尾新吾会長が出てきて22日深夜に記者会見を開き、眞部社長を 「この状況をクリアするのに最適な人材だ」と述べて続投させる意向を 示したという。  それどころか10月24日の日経新聞によれば、再提出する予定の最終 報告書についても、従来の見解を変えない、古川佐賀県知事の発言は やらせの発端ではない、と明言するという。  驚くべき開き直りだ。  もちろん枝野経済産業大臣の面目は丸つぶれだ。黙って引っ込むはず はない。  「報道が間違っているんだろう」という強い表現で不快感を示したと いう(24日各紙)。  そして私がもう一つ注目した事がある。  それは郷原信郎弁護士の反応だ。なぜならば、この問題に火をつけた のは彼だったからだ。  彼は第三者委員会の委員長として、やらせメールに古川佐賀県知事が 関与していたと報告書に明記しその責任を問うた張本人だ。  その報告書を無視した九州電力に怒った郷原氏は、古川知事みずから が引責辞任を覚悟していた事を暴露して、九州電力と古川知事を追い 込んだ。  その郷原氏が大阪知事選の候補者として民主党から要請を受けている というニュース流れたのが10月21日だった。本人もその気になって いる、と報じられた。  大阪知事選のことなどどうでもいいが、私の関心は郷原氏が本当に 知事選に立候補するのだろうかということであった。  そうしたら10月24日の産経新聞が次のようなスクープを報じた。  すなわち郷原氏は23日、産経新聞の取材に対し、九州電力のメール 問題が再浮上してきたとして「(九州電力の問題が)現在の最優先課題。 今は知事選について考える状況にはない」として否定的な姿勢を示した という。  それはそうだろう。私は九電問題をおいて大阪知事選に出るようなら 郷原氏もまた俗物だと見限るつもりだった。  これで再び郷原対古川・九電の闘いが始まることになる。  枝野大臣と郷原氏が共闘関係にあるかどうかは知らない。  おそらく別だろう。  かくして枝野大臣と九電の闘い、郷原弁護士と古川、九電の闘いが、 三つ巴の形で進んでいくことになる。  この闘いからは目が離せない。                            了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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