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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

秘密保全法案はウィキリークスへの情報漏洩対策だ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月10日第711号 ■     =============================================================   秘密保全法案はウィキリークスへの情報漏洩対策だ                                                 ===========================================================  政府は10月7日、秘密情報を漏らした公務員に罰則を課す秘密保全 法案を来年の通常国会に提出する方針を決めたという。  10月8日の東京新聞が小さく報じていた。  報道によれば昨年起きた沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の映像 流出を受けて検討が始まったとされている。  しかし、私は本当の理由はウィキリークス対策だと思っている。  ウィキリークスのよる情報暴露は日米にとって決定的な衝撃を与えた。  あの時は米国の内部情報や外交公電の流出であったけれど、もし今後、 わが国の政府情報や外交公電がウィキリークスに流出したらどうか。  外国に迷惑をかけることになる。政府は秘密保全法案の必要性をそう 説明しているらしい。  しかし外国と言っても一番怖いのは米国だ。米国に不都合な情報を 流出させてしまったら米国からどのようなお叱りを受けるかわからない。  米国の内部情報や外交公電がウィキリークスに漏れ米国は怒り狂った。  その時日本の外務省も巻き添えを食って国民を裏切った事がばれたが、 日本は米国に文句のひとつも言わなかった。  しかし、日本がその公電を漏洩させて米国に迷惑をかければ平謝り しなければならない。米国が怒るからだ。  もちろん日本政府のさらなる売国奴ぶりも明らかにされる。  それを思えば厳罰化して公務員の機密漏洩をなんとしてでも防ぎたい のだ。  これは深刻な法案だ。  これは公務員を対象とした情報規制だから一般国民の人権とは関係 ない、そう思って、情報規制や報道の自由の侵害を騒ぐ世論やメディア が、今回の秘密保全法案を軽視していれば、それは大きな間違いだ。  これは国民の知る権利を大きく奪うことになる。  元経済産業省の古賀茂明氏が政府批判をして世間を騒がせた。  これなども当然標的に入っている。  法案の主目的は外交、安全保障の情報流出防止ということになって いるが、その解釈は政府の自由裁量内だ。何でも国家の安全保障に関係 させてしまうことができる。  私が8年前に「さらば外務省」を出版した時、同僚たちは公務員守秘 義務違反で起訴してやるなどと脅しをかけてきたが、私がやれるもの ならやってみろ、すべてを法廷で話すと開き直ったから沙汰止みに なった。  しかしこの法案が成立していれば起訴されただろう。  私が念頭にあるのは孫崎享氏だ。彼の言論は見事にこの秘密保全 法案の処罰対象になる。  この法案の対象である国防、外交の機密情報に関係する内部情報を 発信し続けているからだ。  繰り返して言う。秘密保全法案は公務員の告発を厳罰によって封じる 法案である。  そして念頭にあるのがウィキリークスだ。  しかし、この悪質な国家権力の濫用法案を記事にして取り上げた のは今のところ東京新聞だけであり、この法案の危険性を社説で掲げ たのは10月8日の日経新聞だけである。  この法案は来年の通常国会に提出されるとあるから、まだ時間的余裕 があると思っているとしたら大間違いだ。  政府はこの法案は必ず通すだろう。政府の強い意志を私は感じる。  厳罰化によって国家犯罪、権力犯罪への告発が封じ込められていく だろう。  私が残念に思うのは、このようなとんでもない悪法が野田民主党 政権の下で提出され、あっりと通されてしまうことだ。  野田民主党政権は実は官僚と結託したとんでもない政権なのである。                              了   ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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