□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月20日発行 第434号 ■ =============================================================== 菅首相は脱原発ではない。ましてや反核では断じてない。 =============================================================== 菅政権は原発事故以降も原発輸出という国策を変更しようとしない (6月17日産経)。 原発建設を続けると言っているベトナムやマレーシアなどの国々も やがて国内の反発にあって中止せざるを得なくなるだろうから、菅民主党 政権の原発輸出政策も頓挫する可能性は高いと思っているが、仮にそう なれば菅首相は自分の判断で原発輸出を止めることにしたと言い出すに 違いない。 しかし少なくとも今のところは菅民主党政権には原発輸出政策を自ら 率先して止める気配はない。 今日(6月20日)の各紙は、19日に官邸で開かれた自然エネルギーに 関する国民との「オープン対話」とやらで、菅首相が、「電力不足を回避 するために安全性の確認された原子炉は再稼動させる」と言ったそうだ。 海江田経産相の更迭どころか、原発再稼動は菅首相の判断だったのだ。 これだけでも十分なのに、もう一つ注目すべき記事があった。 6月20日の毎日新聞「風知草」で山田孝男専門編集委員が書いていた。 この山田孝男という政治記者は小沢たたきばかりをやっていた記者だが、 原発事故が起きてからは突然脱原発に目覚めたかのごとくそればかりを書く ようになった。 20日の「風知草」も次のような文章から始まっている。 「そろそろ原発以外の話題を取り上げたらどうかと心配してくださる向き もあるが、そうもいかない・・・この大事(福島原発事故)と無関係に政局 を展望することはできない・・・」 その中で彼が述べていることはこうだ。 原発に警鐘を鳴らし続けてきた不屈の小出裕章助教が「溶けた核燃料は地下 に沈みつつあるから一刻も早く周辺の土中深くコンクリートの壁をめぐらせ 汚染地下水の海洋流出を食い止めなければならない」とテレビ番組で発言して 反響が拡がった。 さっそく政府高官に聞いてみたら地下ダムの建設を準備中だが東電の反対で 計画が宙に浮いているという。原発担当の馬淵澄夫首相補佐官も小出助教と 同じ危機感を抱き、地下ダム建設の発表を求めたが東電が抵抗している。 理由は資金だ。1000億円かかる。公表して株価が下がると株主総会を乗り 切れないからだという・・・ 株価と汚染防止とどっちが大事だ、と、ここまでは東電叩きだ。 しかしだからこそ菅首相の指導力が求められるのだ、と次のように 結んでいる。 「・・・今もっとも大事な課題は放射能汚染阻止だ・・・核心へ集中する リーダーシップが求められる」、と。 東電ばかりに責任を押し付けるのではなく放射能汚染の深刻さをもっと真剣 に考え、政府みずから迅速な対策を講じるべきだと主張しているのだ。 めずらしく山田記者と意見が一致した。 それをやろうとしない菅首相は脱原発ではない。ましてや放射能廃絶と戦う 反核主義者では断じてない。 了

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