□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月20日発行 第435号 ■ =============================================================== 加速する米国のアフガン撤退と、はしごを外された日本 =============================================================== 共同通信の配信によれば、6月19日の米紙ニューヨーク・タイムズ紙が、 つぎのような複数の米高官の話を掲載していたという。 すなわち米情報当局が標的としていた国際テロ組織アルカイダの幹部30人 のうち20人を殺害した、これでアルカイダは弱体化したのでアフガン撤退が 可能になったという。 オサマ・ビン・ラデンの殺害に次いでの対テロ戦争勝利宣言である。 それが本当はどうかは別として、これは間違いなく、近くオバマ大統領が 発表するとされているアフガン撤退計画ロードマップへの布石である。 問題はその出口戦略が奏功するかどうかだ。 一向に育たないアフガンの国軍や警察を前にして、それでも米国は撤退せざる を得ないのだ。カネが底をついたのだ。 米軍の撤退後にアフガンの治安が悪化することはもはや自明だ。 アフガン侵攻(79年)で泥沼に入り敗退したソ連と同様、米国もまた何の 成果もなくアフガンから撤退せざるをえなくなったということだ。 おまけにテロはなくならない。いくらオバマ・ビン・ラデンを暗殺し、アル カイダ幹部20人を殺しても、テロは続く。 テロとの戦いに終わりはない。それは米国自身が言っていたことではなかった のか。 それにしても日本はいい面の皮だ。 6月20日の毎日新聞が次のように書いている。 09年の政権交代後に民主党政権は「5年で50億ドル」のアフガン支援を 実施することで対米協力をしてきた。 日本のアフガン支援は警察官給与負担や 元タリバン兵への職業訓練支援などだ。それが宙に浮くことになるので、その 援助をタジキスタンなどの周辺諸国の麻薬対策などに使途を拡大することを検討 しはじめた。 そもそも「50億ドル」は自公政権が決めたインド洋の海上自衛隊の補給活動 停止の代替策だった。積算根拠や支援の効果は当初から疑問視されていた・・・ これが日本の対米協力の実態だ。 その底の浅さは自民党政権から民主党政権になって更に劣化したということだ。 了

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