□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月2日発行 第383号 ■ =============================================================== 親米保守と言う名の空虚なブランド =============================================================== 私は5月29日のメルマガ第372号で、菅首相の大罪は、自民党 政権と官僚によってもたらされたこの国の米国占領状態を、是正する どころか加速させてしまったことにあると書いた。 その典型が北沢防衛大臣にこの国の安全保障政策を委ねている事だ。 その北沢防衛大臣が、ついに在日米国大使館の安全保障政策担当官 を防衛省の課長級に招き入れる人事を行なったと報じられた(5月 28日朝日)と書いた。 おりしも原発事故の収拾のために正体不明の米国人が常時官邸で 執務しているという報道もある。 主権国家としてあまりにも異常なことだ。 そう思っていたら今日(6月2日)発売の週刊新潮が貴重な情報を 書いていた。 北沢防衛大臣が防衛省のキャリア待遇で招き入れた在日米国大使館の 安全保障担当官とは、実はNHKの元国際部長だった高島肇久氏の娘で あるという。 その高島部長はかつて外務官僚に乞われて外務報道官に抜擢され、 外務省擁護の情報操作を一手に引き受けた人物だ。 この国の支配者たちは同じような顔ぶれの連中が、その家族ともども 仲間内をつくっている。 彼らに共通しているところは親米保守と称して米国の利益を代弁する ことだ。 始末に終えないのは親米保守がこの国のエリート集団のブランドである と思い込んでいることだ。 その実態を知っている私から見れば笑止だが、何も知らない国民は 親米保守こそブランドであると思ってしまう。 政治家も財界も有識者もメディアも、エリートは皆親米保守だ、親米 保守でなければその仲間に入れてもらえない、と皆が思い込まされて いる。 この国がいつまでたっても米国から自立できない理由がそこにある。 了

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