今日(5月12日)のメルマガ第331号で日本の被災地産品を 率先して買おうという政策を提唱したところ多くの反論があり ました。 私の趣旨は経済政策の観点から提案したもので、その前提は あくまでも政府のいう安全基準を信じた上での提案です。 すなわち日本経済はこれまで輸出主導で経済成長を成し遂げ、 あるいは輸入で収益を上げるという思考にとらわれ過ぎていな かったか、基本は地産地消であり、それが国内需要を喚起するの ではないか、低成長経済下のあるべき政策ではないか、という ものでした。TPPに対する対抗策という意味もあります。 しかし、読者の関心は専ら放射能汚染に対する政府への不信 でした。つまり政府の言う安全基準については信用できない、 政府が安全と言っても、それを国民に食べさせるようなことに は賛成出来ない、という意見です。 私も今度の原発事故に対する政府の対応には最初からすべて 不信を抱いてきた一人です。安全基準の度重なる変更を始め、 政府の安全基準については信用できません。在野の専門家の多く も危険性を指摘しています。 しかし、もしそれが事実としたら、安全だと言って海外に売り 込むことは言語道断の行為です。 そこまで政府は悪意はない、無責任ではないという前提で 書いたものであると理解していただければ幸いです。
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)