□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年5月2日発行 第314号 ■ =============================================================== 枝野官房長官は卑劣な政治家だ =============================================================== 昨日(5月1日)のメルマガ第312号で小佐古参与の辞任の涙に 嘘はないだろうと書いた。 それに対して、原発推進派であった小佐古氏の涙など信用できる ないという投稿が寄せられた。また、小佐古氏の下で働いていたと 思われる読者からは小佐古教授についての個人的な批判評価が述べ られていた。愛読者である日刊ゲンダイ(5月2日)でさえも、御用 学者の小佐古は原発がやばくなって保身のために逃げ出したのでは ないか、という霞ヶ関情報を書いていた。 しかし、それでも私は小佐古氏の告発を評価する。時の権力者を 追い込む告発を行なう事がいかに勇気の要る行為であるかを私は知っ ているからだ。御用学者であればなおさらそうだ。彼は過去の自分と 決別したのだ。 それに比べて私が許せないのは枝野官房長官の反論だ。 5月1日の記者会見で次のように述べたという。「小佐古氏は牛乳や 飲料水の基準値では逆に、より緩やかでいいと提言している」と内情を ばらし、小佐古氏の主張は一貫していないと貶めた(5月2日、毎日、 東京)。 私のようなただの人間が権力者をこき下ろすのは弱者の特権だ。 しかし権力の中枢にある男が、保身のために内情をばらして権力に 楯突く者を個人攻撃をする。これはやってはならない事だ。 そういえば枝野という政治家は、かつて中国を、「まともな法治国家 とは誰も思わない」と公言して中国に噛み付かれ、釈明することなく 口をぬぐって、ほとぼりが冷めるまで雲隠れした卑怯な男だ。 私は今度の原発事故で日本や世界をここまで混乱に陥れた責任は 政府の答弁を一手に引き受け、何を聞かれても政府の弁護に終始した枝野の 無責任発言にあると思っている。 5月2日の産経新聞の世論調査では、その男が次の首相にふさわしい 人物の一人であるという。 さすがに今朝ばかりは、もう日本はどうなってもいいかな、と思ったり する。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)