Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

わずか一日で頓挫した「復興構想会議」
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月17日発行 第276号 ■     ===============================================================       わずか一日で頓挫した「復興構想会議」      ===============================================================  菅首相の主導で発足した「復興構想会議」では正しい復興は出来ない。  五百旗頭議長の任命と委員の顔ぶれを見たとたんそう思った。これ では従来の数ある諮問会議や懇談会の繰り返しだ。  そう思っていたら、4月17日の読売新聞は、復興に関する独自の 提案が政党や民間団体から相次いで出され、「百家争鳴」の様相を呈し ていると書いていた。  「復興構想会議」はこれらの案も取り入れていくという。  これではいつまでたってもまとまらない。理念のある復興計画など 望めない。  それよりも驚いたのは岡田幹事長のつぎの発言だ。  4月16日に視察先の千葉県で記者団に語ったという(4月17日 朝日、毎日)。  「・・・最初からこの話(震災復興税)が出たのは違和感を覚える。 負担の話だけが独り歩きするのはいかがなものか。政府・国会で議論 すべき問題だ・・・」  要するに「復興構想会議」には何の権限もないと言っているのだ。  それよりも何よりも私が最も驚いたのは4月17日の朝日新聞の一面 トップのスクープ記事だ。  その記事は、菅政権は被災を受けた東北各地の農地・漁港を集約して 東北を一大食糧基地にするための法案を今国会に提出する方針を固めた、 と書いている。  これは明らかに農林水産省の官僚の手になる縄張り争いに先駆けた 復興案である。  見ているがいい。復興案は各省の官僚の権限争い場になる。それを 政府が追認する形で決まっていく。  その結果これまで通り官僚主導による予算要求のような案で終わる。  こうして「復興構想会議」は発足からわずか一日で終わった。  「復興構想会議」とは菅首相のパフォーマンスであることが露呈した ということだ。                             了

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年11月19日に利用を開始した場合、2024年11月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年12月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する