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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

はやくも正体を見せた復興構想会議
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月15日発行 第271号 ■     ===============================================================       はやくも正体を見せた復興構想会議      ===============================================================  なぜ菅首相はここまで自分の手で復興構想会議の陣頭指揮を 取ることにこだわるのか。  それはもちろん自らの政権維持のためだ。  大震災復興はすべてに優先される大事業だ。  その大事業を前に首相を変えようとするような政治的動きは 国民が許さない。  大震災復興で指導力を発揮すれば長期政権も夢ではない。  菅首相がそう思ったとしても不思議はない。  しかしどうやら復興構想会議は初日でその正体をあらわした ようだ。  私は菅首相が復興構想会議の議長に防衛大学校長で国際政治学者 の五百旗頭真氏を任命した時から、これでは駄目だと思っていた。  そしてその思いは4月14日の開かれた初会合において見事に 証明された。  原発事故は「あまりにも大きな問題」だから復興構想会議では 扱わないという。  国民全体で負担していくという口実の下に復興税新設を冒頭で 唱える。  おまけに構想会議の下に様々な検討部会をつくるという。  官僚主導そのものだ。  これではあたらしい日本をつくることは出来ない。  被災民は救われない。  しかし私が驚いた事はテレビで流された五百旗頭氏の冒頭挨拶 の中の言葉だ。  彼は今度の復興事業を「弔い合戦」だと言ったのだ。  一体誰の弔いのために戦うというのだ。  その真意がどうであれ復興作業を戦争になぞらえる、私はその感覚 を疑う。  日米同盟の重要性を唱え続ける国際政治学者による日本復興を私は 残念に思う。  そのような人物に大事業を丸投げした菅首相の指導力に失望する。                             了

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