□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月11日発行 第258号 ■ =============================================================== 感謝もいいけれどまず謝罪ではないのか =============================================================== 4月7日の毎日新聞にこんな記事が載っていた。 民主党は6日、今国会で、大震災への国際的支援に対する 感謝決議の原案を各党に示した、と。 その後、感謝決議は採択されたのだろうか。 そう思っていたら同じく4月11日の毎日新聞が、菅直人首相が 各国の支援に対し、各国の新聞に謝意を表するためのメッセージを 寄稿する方向で調整に入った、という記事が掲載された。 「提示した」とか「調整に入った」とか、何をモタモタしている のだろう。 感謝する事に何のためらいがあるというのだろうか。 しかし、感謝よりもまず謝罪だ。 原発事故を起こしてしまった事、 一ヶ月たってもまだ放射線を封じ込めずに各国に不安と被害をかけ 続けていること、 何よりも事前通報もろくにしないであわてて海に放射線汚水を放出 してしまった無責任さについて、首相みずから世界にはっきりと謝罪 すべきである。 と、ここまで書いてきて気づいた。 原発事故発生以来一ヶ月がたつが、菅首相は今度の原発事故について、 いい訳だけはさんざん語っても、政府の責任と一連の不手際について 一度たりとも謝罪したことがあったろうか。 感謝や謝罪を世界に発信する前に、菅首相は国民の前にもっと顔を 見せなければならない。 もっと国民に正直に語らなければならないと思う。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)