□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■　天木直人のメールマガジン２０１１年４月１日発行　第２２１号
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　　　ジュージ・Ｗ・ブッシュ前米大統領の「私の履歴書」に注目する　　
　　　 　
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　今日４月１日から、ジョージ・Ｗ・ブッシュ前米国大統領の執筆
による「私の履歴書」が日経新聞で始まった。

　これから３０回ほどにわたって続くこの履歴書に私は注目している。

　掲載される内容はもちろん慎重な校閲と編集が行なわれる。

　その段階で不都合な部分が削除される事になる。

　しかしこれまでの履歴書がそうであったように、必ず一箇所や二箇
所は思いがけないほどの貴重な記述を見つけることが出来る。

　どんなにチェックしても見落とすことはあるからだ。

　それよりもチェックする者の問題意識がないために、重要な情報が
むき出しで出て来ることがあるからだ。

　ブッシュ大統領といえば何といっても９・１１から始まった米国の
テロとの戦いだ。

　日米関係で言えばブッシュ・小泉関係だ。

　この二つについて、我々に知らなかった興味あるエピソードが見つ
かる事を期待する。

　あにはからんや。さっそく今日（４月１日）の連載第一回において
次のような記述を見つけた。

　ブッシュ大統領が９・１１をはじめて知らされた時、真っ先に彼の頭
によぎった思いであるという。

　「・・・スローモーションで再生される映像に私は言葉を失った。
これは紛れもなく、旧日本軍による真珠湾攻撃以来、わが国が初めて
受ける奇襲攻撃にほかならない・・・」

イラク攻撃をはじめた時の「衝撃と恐怖」作戦は、日本への原爆投下が
モデルになっていると言われたことがあった。

　つまり広島への原爆投下は日本の戦意を完全に奪った。

　それと同じように、戦う気力をなくすほどの猛攻撃を最初に行なえば、
その後の占領が万事うまくいく。

　イラク戦争はそういう作戦でスタートしたと当時言われたものだ。

　米国は日本軍との戦いを決して忘れていない。

　日本占領こそ米国の最も成功した戦史であるという認識は米国内で広く
浸透している。

　それを見事に証明したブッシュ大統領の言葉である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　了