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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

震災で表面化したアスベスト問題  
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月29日発行 第214号 ■     ==================================================================   震災で表面化したアスベスト問題          ==================================================================  3月29日の朝日と毎日がアスベスト問題についての注目すべき 記事を掲載していた。  すなわち朝日新聞は厚生労働省が28日、被災地のがれきの撤去 作業をする際にはアスベストを含む粉塵対策のために作業員に粉塵 マスクを着用するように建設業界8団体に要請したという。  おなじく毎日新聞は、環境省が28日、アスベスト被害が起きる のを防ぐため、がれき処理や建物解体現場、避難所周辺での大気中 のアスベスト濃度を調査する事を決めたという。  これまでアスベスト問題の報道は過去の被災者の補償問題ばかり であったが、ついに既存の建物の廃棄、回収の際に飛沫するアスベ スト吸引の危険について、政府・官僚が動き始めたのである。  やはり政府・官僚は、これから表面化してくるであろう既存建築 解体時のアスベスト粉塵吸引問題について、深刻に受け止めていた のである。  そして大手新聞も問題意識を持っていたということだ。  しかし、私が言いたいのはその事だけではない。  この後に及んでも、政府・官僚の対応が不十分であるということだ。  責任回避のアリバイづくりに奔走し、アスベスト粉塵被害防止の ために本腰を入れた政策を打ち出せないままである。  それよりもなによりも、アスベスト問題についての主務官庁が一向に 決まらない事だ。  厚生労働省が労働安全衛生法に従ってマスク着用を呼びかける。  環境庁が環境汚染の観点からアスベスト飛沫の濃度を測定する。  その一方で建設業界を統括する建設省(国土交通省)は沈黙した ままだ。  菅民主党政権の熱意のなさを見せつけられる記事だ。  菅民主党政権の政治主導の欠如と、関係官庁掌握度の低さが改めて 浮き彫りにされた記事である。                            了

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