□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月29日発行 第213号 ■ ================================================================== TPPに交渉において自由化例外産品を要求しはじめた米国 ================================================================== 震災ですっかり吹っ飛んでしまったTPP交渉であるが、 ここにきて注目すべきニュースが飛び込んできた。 3月29日の読売新聞が書いている。 シンガポールで28日から始まった米国や豪州など8カ国に よるTPP交渉会合において、米国が砂糖などを関税撤廃の例外 とするよう要求したというのだ。 これですべては終わった。 我々が聞かせられてきた事は、TPPがWTOと違うところは 一切の例外品目を認めないところであるということだった。 だから日本のコメ農家が壊滅する。とても賛成できない、という 事が騒がれた。 しかし言い出しっぺの米国が例外を要求し出したというのだ。 語るに落ちるとはこのことだ。 もはやTPPは特別のものでも、ましてや開国なんかでは決して ない。 これまでの貿易交渉と同じように、各国の利害が絡まった息の長い 交渉でしかないのだ。 TPPへの関心は一気に薄れていくだろう。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)