□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月19日発行 第188号 ■ ================================================================== 銭湯で罵声を浴びせかけられた菅直人首相 ================================================================== 京都の実家に一時避難して書き続けてはやくも4日目になる。 すでに両親が亡くなって久しいその家に戻って銭湯通いを始めた。 子供の頃は近くに銭湯が数軒あったがいまは一つ残るだけだ。 その銭湯で18日の夜、思いもよらぬ体験をした。 風呂から出て、入り口の広間でテレビを見ていた時のことだ。たしか 8時過ぎ頃だった。 菅首相が記者会見をしていた。 相変わらずの国会答弁ぶりだ。日本の危機を強調し、国民の結束を 呼びかける。 そんな事を言ったところで我々庶民に一体何が出来るというのだ。 すべての責任は権力を握っている首相にある。国民の命運を握っている 首相にある。それが権力者というものだ。 その権力者になりたかったのだろう。その権力者に一日でも長く とどまりたかったのだろう。 言い訳をしたり、国民に協力を求めるなどという発言を、首相が連発 すべきではない。 そう思って菅首相の記者会見をおんやり聞いていた時だ。 横に座っていたおっさんがいきなり画面に向かって罵声を浴びせた。 「ほんまにコイツは頼りのない男や。お前がしっかりせえへんから こうなるんや」 関西弁を言葉にするとしまりがないが、紛れもない大声の罵倒である。 私はその大声に驚いて思わず頷いてしまった。 そして私が更に驚いたのはその後に続くおっさんの言葉だった。 「はよ小沢にやらせたらええちゅうねん」 このおっさんがどれだけ小沢一郎のことを知っているかは知らない。 首相が小沢一郎に変わっても事態は同じかもしれない。 しかし銭湯で聞いたこのおっさんの言葉こそ、今の国民のいらだちを 代弁しているのではないか。 いまのままでは日本全体が不幸になる。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)