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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

憲法9条新党を立ち上げる(3) 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月13日発行第180-2号 ■    ==================================================================   憲法9条新党を立ち上げる(3)                ==================================================================  憲法9条新党を立ち上げると宣言した以上、その後、それがどういう 状況に発展、あるいは挫折しつつあるのか、それは当然ながら私だけが 知っていることなので、その状況を節目、節目で読者の皆様にお知らせ することが言い出した私の責務であると考える。  今後は「憲法9条新党を立ち上げる」という題名の下で、あらたな動 きがある都度、通常のメルマガと並行してシリーズで書いていきたい。  3月13日に一つの大きな動きがあった。  先のメルマガでお伝えしたように、栃木県某市の市会議員候補が憲法 9条新党をつくって戦いたいと私に連絡してきた。  さっそくその候補者と会って一時間ほど話をし、二人の間で意見が 一致したことも報告させていただいた。  しかし憲法9条新党を名乗って選挙を戦うことは、市会議員選挙と いえども大変なことだ。後援者たちの全面的な共鳴と支援がなくては ならない。  後援者と十分に話し合った上で、全面的な共鳴と支援が確認されれば 最終的に結論を出そうと我々は一致した。  そして後援者たちとの協議を今日(3月13日)昼に行なった。  結論から言えば、今回は憲法9条新党を立ち上げて市会議員選挙を 戦うことはむつかしいというのが後援者たちの一致した意見であった。  話を聞くにつけ、私もその候補者も、そうせざるをえないと判断せざる を得なかった。  後援者が一様に強く主張したのは、すべての候補者にはすでに固定票が 張り付いていて、新たな候補者が当選するには地元の有権者の生活に寄与 する実利的なテーマを訴えないと勝ち目はない。  自分たちはすでに最低限の票を確保しているが、それをどう増やして 当選を確実にするのがこれからの仕事だ。  ここの住民は憲法9条とか平和外交などと言っても誰も理解しない。 ましてや憲法9条新党などを名乗っては、むしろ票が逃げていく、という。 いまは得策ではない、というものであった。  そういうことなのかも知れない。  大都市や沖縄、広島といった、大きな無党派票が見込める地域や、平和 の思いの強い土地柄や、米軍基地問題で悩まされている地方都市以外は、 むしろ国政選挙より地方選挙のほうが憲法9条新党の立ち上げは難しい のかも知れない。  選挙は理想だけでは戦えないのだろう。  選挙に詳しいものほど憲法9条新党をつくることの難しさを知っている のだろう。  しかしだからこそ私はそのような選挙に挑戦したい。  私には既存の政党、選挙の枠組みからの選挙にはもはや関心はない。  かくして今回栃木県某市から憲法9条新党のおたけびをあげることは まぼろしに終わったが、この日本のどこかの地から、第二の候補者が あらわれることを私は期待している。                             了

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