□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月11日発行 第175号 ■ ================================================================== 朝日はおかしくなった-ベルルスコーニ伊首相を見習えと書く感覚 ================================================================== いくら朝日が菅民主党政権を支えたいからといっても、これはない だろう。 3月11日の朝日新聞「記者有論」で、南島信也というローマ支局長 が書いていた。「伊首相のしぶとさに学べ」と。 その要旨はこうだ。 ベルルスコーニ伊首相は1994年の就任以来、汚職など数々の疑惑に まみれてきた。最近では自身が経営する企業グループ絡みの汚職に加え 少女買春など4つの刑事事件の被告となっている。それでも本人は辞める 気はさらさらない。 このしぶとさは一体どこから来るのか。過去最低の支持率に落ち込んだ 30%の国民は首相に何を期待しているのか。それは企業経営者として 成功したベルルスコーニの手腕だ。彼の経済再建の手腕に期待している のだ。 だから私生活が乱れていようと関係ない。クリーンな政治も望んで いない。 菅氏はベルルスコーニ氏のしぶとさ、したたかさに学ぶべきだ。「日本の 首相は誰だっけ?」こんな言葉を聞くのはもうたくさんだ・・・ 菅首相擁護もここまでくればお笑いだ。 このような論説を真面目に書いてよこす南島信也というローマ支局長には 驚かされるが、それを掲げる朝日のデスクの感覚はもっと酷い。 ついでにいえば菅首相の支持率は30%をはるかに下回っている。 菅首相には経済再建の手腕など無いどころかあらゆる政策が今空中分解 しようとしている。 それを朝日が知らないはずはない。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)