□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月5日発行 第160号 ■ ================================================================== 3月4日の参院予算委員会を聞いて感じたこと ================================================================== 3月4日の参院予算委員会ですべてが明らかにされる。 そうメルマガで書いた以上責任があると思って、携帯ラジオを 引っ張り出してきてはじめから終わりまで国会中継を聞いた。 テレビと違ってラジオは他の事をしながらでも聞ける。 文字通りはじめから終わりまで聞いた。こんな事は始めてだ。 テレビで見るよりもはるかによく分かる。ヤジの声が鮮明に入るし、 なに質疑に集中できる。 そしてわかった。菅民主党政権は終わりだ。 それは主要閣僚の政治とカネの問題が噴出したからではない。 菅首相と民主党政権が、自らが進めようとする政策について、理解 も実行力も、政治主導力も、何も無いことが明らかになったからだ。 やはり民主党議員の政治資金問題は追及された。 そして前原外相の外国人からの違法献金には驚いた。 しかし、こればかりが追及されてその他の議員の政治資金問題が かき消されてはならない。 果たして民主党主要閣僚の政治とカネの問題の全貌がどこまで 明らかにされるのか、されないのか。 しかし私が3月4日の参院予算委員会を聞いて驚いたのは政治と カネの問題ではない。 菅首相とその他の閣僚の答弁を聞いて、菅首相はもとより、菅民主党 政権は自ら推し進めようとしている主要政策にとって、何も分かって いない、知らされていない、政治指導力もない、という事だった。 細川厚生労働大臣が、主婦年金救済策についての担当課長の通達を 「知らなかった」と認めた事がすべてを物語っている。 この政権は何も知らない、分からないままに、官僚主導で政策を 決め、進めようとしているのだ。 そして重要な政策決定や変更・修正が、政府や党の統一なく勝手に 行なわれようとしているのだ。 その一つ一つを例示するまでもない。 外交もTPPも子供手当ても、社会保障と税の一体改革も、要するに 今の民主党政権の主要政策のどれ一つとっても、自らの知識、方針なく 官僚に言われるままに決めているということが明らかになった。 「いわゆる」、とか、「ひとつの」、とか、「ある意味で」、とか、 「議員もご承知の上でご質問されていると思うが」、とか、すべて言葉 のごまかしで押し通そうとする。 何一つ自らの政策を語ろうとしない。 丸呑みすると言っておきながら、丸呑みできないという。 それでは対案のどこが飲めないのかと聞かれても答えられない。 要するに言葉だけが宙を舞っているのだ。 3月4日の参院予算委員会は、やはりすべてを明らかにしてくれた。 菅民主党政権は終わりだ。 それは主要閣僚の政治とカネの問題が出たからではない。 菅民主党政権の政策そのものがすべていい加減だということだ。 これが3月4日の予算委員会で明らかになった。 やはり3月4日の参院予算委員会ですべて明らかにされた。 了

新しいコメントを追加