□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年3月2日発行 第151号 ■ ================================================================== 普天間飛行場の話はもういい。その代わりに米国が何を要求してくるかだ ================================================================== 3月2日の産経新聞が一面トップでスクープ記事を書いていた。 ワシントンで3月1日―2日に開かれる日米安保高給事務レベル 協議で日本側の官僚が米側に最新案を提示するようだ、と。 それは、V字型滑走路に絞り込んだ上で建設場所を南東沖合い55 メートルに移動させる案だという。 いかにも官僚が思いつきそうな案だ。 それを産経新聞は、騒音被害を大幅に軽減できる地元説得の切り札 であるといい、米側が要求するV字滑走路(二本の滑走路)を日本側 が認める事で米国も満足するだろうとほめそやす。 しかしスクープのつもりで書いた産経新聞のこの記事は、かえって 菅民主党政権を追いつめる記事になるだろう。 官僚たちの浅知恵でこっそり協議を重ね、決まった時点でそれを日米 合意であると菅首相や国民に押しつけようとしていることがばれた。 仲井真知事は辺野古の建設は認めないといって知事選挙に勝った。もし 認めれば知事の首は飛ぶ。 今、こんな事が明らかになれば沖縄から菅政権打倒ののろしが上がる。 ただでさえ菅民主党政権に見切りをつけようとしている国民も、菅首相 は何を考えているのか、ということになる。 米国もそれを知っている。 辺野古にこだわるあまりこれ以上沖縄県民の怒りを招く事は得策ではない と思い始めている。 在日米軍出て行けと日本国民が言い出せば元も子もない。 辺野古などにこだわるよりも、日本の財政支援や自衛隊基地の共同使用 などを実現することのほうがよっぽど重要だと考え始めているはずだ。 そうでなければオバマ政権もまた愚かな政権だ。 見ているがいい。米国は辺野古を断念する。 辺野古を断念することを高く売りつけて、もっと虫のいい要求をしてくる。 その時日本はどう対応するのか。これである。 その時にどう対応するかで日本の将来は決まる。 菅首相はその時まで首相にとどまっていたいのだろうか。 止めておいたほうがいい。 歴史に汚名を残すような役回りをさせらる前に早く辞任したほうが身の ためだ。 そう私は助言しておきたい。 しかし菅首相は聞く耳を持たないだろう。 総理訪米を自分もやってみたい、という野心にとりつかれて、官僚、米国 の言いなりになるだろう。 菅は本当にダメだ、と私が考える理由がここにある。 了

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