□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年2月18日発行 第117号 ■ ================================================================== 疑問だらけの八百長相撲疑惑裁判 ================================================================== 私は2月15日のメルマガ第105号で「八百長問題と裁判所の 責任」と題して裁判所の判決の不当さを書いた。 不当な判決を下した裁判所の責任を一切不問にするこの国のメディア とそれを許すこの国の異常さについて書いた。 裁判所は聖域なのか、裁判所批判はタブーなのか、と。 これから書くことはその続編である。 2月18日の毎日新聞は、貴乃花夫妻が八百長疑惑をめぐる記事で 週刊新潮を訴えていた訴訟の控訴審口頭弁論が17日に開かれた、と 報じていた。 八百長報道をめぐる訴訟は週刊現代と大相撲協会の訴訟だけでは なかったのだ。 私が驚いたのは、毎日新聞が報じるその控訴審の口頭弁論の模様で ある。 三輪和雄裁判長が双方の代理人弁護士に、「今の八百長問題とは 関係ないですよね」と念を押す場面があったという。 これに対して双方の代理人が即座に「違います」と否定すると、 「裁判所としては静かな環境で判断したいものですから」と、ほっと した様子を見せたという。 訴訟はこの日で結審し、5月31に判決が下されるという。 我々はこの光景をどう理解したらいいのだろうか。 裁判所は八百長問題についての真偽を確かめなくていいのか。 今行なわれている相撲協会の調査結果を待たなくてもいいのか。 裁判所みずからは八百長問題の有無について判断を下さないのか。 双方の言葉を聞いて、それを鵜呑みにして「ほっと」していいのか。 何よりもこの程度の仕事で判決を書いて裁判官が務まるのか、正しい 判決が下せるのだろうか。 疑問だらけの毎日の記事である。 了

新しいコメントを追加