□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年2月17日発行 第114号 ■ ============================================================= 予算関連法案が通らなかったらどうなるのか ============================================================== 連日のように報じられる予算関連法案の成立問題。 予算は衆院議決が優先するのでいくら参院がねじれても成立する。 ところが法案は衆院の再議議決が必要だ。そのためには三分の二 以上の多数が必要だ。 だから野党の一部の協力が必要になる。 最も期待していた野党の公明党が菅政権を見限ったとされている。 もはや協力してくれそうな野党は社民党ぐらいしかない。 だから菅民主党は社民党の協力を得ようとなりふり構わないのだ。 しかし、このメルマガで言いたいことはその事ではない。 果たして予算関連法案は成立するのか、しないのか、しなかったら 一体どういう事になるのか、ということである。 週刊現代2月26日号の「ドクターZは知っている」というコラムが こう書いていた。 「・・・予算関連法案の成立が危ういーそんなとき財務省はどう するか?まず最初にやるのは、『予算関連法案が通らないと国民生活 が混乱する』という恫喝キャンペーンだ・・・ 既に財務省は関税法案が成立しないと4月から牛肉が100 グラムあたり11円、プロセスチーズが150グラム当たり10円 の値上げになるという試算を出している。 効果は絶大で、早くも自民、公明両党は関税法案に賛成する方針だ。 これに味をしめた財務省は・・・年金の満額支給が行なえない、 ゴミ収集車が来なくなる、警官の給料が払えなくなって治安に影響 が出る、などと宣伝するはずだ。 それも、自分たちは表に出ずにポチ記者や御用学者を・・・利用 して・・・恫喝するだろう・・・」 こう書いた上で、それでも関連予算法案が通らなければどうなるか、 それを「ドクターZ」は次のように書いている。 「・・・当面は暫定予算を組んだ上で新総理の下で野党の要求を 飲んだ修正が行なわれるのだろう。その場合、足りない財源(をどう するかが大問題になるが)やはり埋蔵金頼みになるはずだ。財務省は 間違いなく、そこまで見通して準備をしている・・・」 要するにドクターZはこう言っているのだ。 財務省にとっては政治家をだますことは簡単だ。政権を追い込む事 さえできる。埋蔵金は蓮舫大臣には見つけられなくても、財務省に かかっては簡単に出てくるのだ、と。 菅民主党政権はもはや完全に官僚に舐められているということだ。 了

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