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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

河村さん、おめでとう。これからが勝負ですよ    
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年2月8日発行 第88号 ■    =============================================================   河村さん、おめでとう。これからが勝負ですよ                       ==============================================================  名古屋の選挙が終わった。やはりひと言書きとどめて置く必要がある。  後で振り返って自らの正しさを確認したいからだ。  予想通りの河村氏の勝利だった。  しかしこれだけの大勝になるとは思わなかった。  あらためて河村たかしの名古屋市民に対する訴えの強さを思い知った。  国民の中央政治に対する不満の強さを痛感した。  そしてその大勝を私は嬉しく思う。  今度の選挙は河村たかし一人の大勝利である。  私は河村たかしが、大村という元自民党議員を知事候補に担ぎ出した時 には本当に失望した。  そして河村たかしに勝たせてもらった大村新知事には何の関心も期待も 抱かない。  しかし、河村たかしのこれからには大いに期待し、応援する。  実は私は河村たかしとは政治について少しだけ話しあう事があった仲で ある。  彼の中国観や平和観と私のそれとはかなり距離があるが、既存の政治、 政党、政治家では日本は変わらない、国民生活はよくならない、という 私の考えに最も近い考えを持っている政治家だった。  彼がまだ民主党議員の頃の事である。  とくに、中央政治はすべていかさまだ、政治家は基本的にはボランテア でやるべきだ、間違ってもそれをおいしい就職先だと考えるような政治家を 許してはいけない、給与をいくら下げても市会議員や国会議員になりたい者 はいくらでも存在する、そういう連中にこそ国民のために働いてもらわなく てはいけない、という考え方で一致している。  その河村たかしは変わっていないと思う。  今度の河村たかしの大勝利は、その事を河村たかしが見事に名古屋市民に 訴えることが出来た結果ではないか。  それが阿久根市の竹原氏と違うところであり、大阪の橋下氏とも違う と思う。  小泉劇場の再来だとか、ヒットラー的な危険がある、などと評する者が 少なからずいるが、それは違う。  河村たかしは左翼イデオロギストたちによっても権力を握っている体制側 からも嫌われ、警戒されている。  たとえば2月7日の朝日新聞で山口二郎北海道大学教授が言っていた。  金持ち以外は何もならない減税案を改革の特効薬のように主張し、争点を 先鋭化した河村氏の訴えはデマゴギーだ、と。公務員叩きばかりをしていれば いいというもんじゃない、と。  これは違う。  私は山口二郎教授とも多少の知己はあり、その平和観は共有するが、 彼はあまりにも民主党政権や菅首相に肩入れしてしまった。  裏切られてもなお菅民主党政権に未練を捨てきれない山口教授と私の 考えは、もはや遠ざかっていく一方だ。  たとえば2月7日の朝日や読売の社説を読むがいい。  全面的に河村たかしを否定している。それを選んだ名古屋市民を批判する 始末だ。  とんでもない体制擁護だ。民主主義否定だ。  これらの新聞社が権力側べったりになってジャーナリズム精神を喪失して 久しいが、あらためてそれを見せつけてくれた。  もちろん河村たかしの真の評価はこれからだ。正念場はこれからだ。  公約を守るのだ。菅民主党政権を反面教師にして、名古屋市民がついて くるような市政を見せるのだ。  財源、財源とばかり言って無駄なカネを使う政治から決別し、限られた 予算でも十分に市民の暮らしを楽にできる政治をしてみせる。  それを名古屋市民とともに行なう。  そしてそれを全国の首長と国民に見せる。  もたれあい、なれあいの八百長市政や八百長国政に挑む。  これである。  それができなければ市長返上である。    その事を一番知っているのが河村たかしであるに違いない。  それは困難な挑戦だけれど自ら宣言して挑んだのだ。  私はそれを信じ、遠くから見守っている。  名古屋市民ではないけれど、一国民として厳しく監視させてもらう。  河村さん、大勝利おめでとう。心から祝福したい。  これからが勝負だと覚悟を決めて頑張って欲しい。  及ばずながら応援させていただきたい。                            了

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