□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年2月7日発行 第84号 ■ ============================================================= モサドの情報に動かされる日本政府 ============================================================== カイロ発共同通信が配信し、それを2月7日の産経新聞が要旨次の ごとく報道していた。 一段の小さな記事であり、他の大手紙は報道しなかったようで あるが、この記事の意味することは大きく、深刻である。 「・・・エジプト情勢に関し、イスラエルが『最終的に(ムバラク) 大統領側のシナリオ通りに動いていく』という内容の分析を日本側に 伝えていた事が6日、分かった。外交筋が明らかにした。仮に (ムバラク)大統領が辞任し暫定政権に移行しても、事実上の後継者 に指名されたスレイマン副大統領の体制が続くとみられる・・・」 日本政府は外交諜報機関と様々な形で情報交換を行なっている。 私自身それに関わったこともある。 それ自体は否定されるべきものではない。 問題は日本がイスラエルの諜報機関モサドの情報に過度に依存して いるという現実だ。 もちろんモサドは世界で屈指の情報収集力を持つ。有益だ。 しかし同時にモサドの情報は、すべてはイスラエルの国益を追求するため 集められ、活用される。 それに頼り、それを鵜呑みにする事の危険性と隣り合わせである。 いつの頃からか、日本はすっかりモサドの情報に依存するようになった。 その情報に基づいて政策を決めるようになった。 この共同の記事を深刻だと言った私が思う理由がそこにある。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)