□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2010年12月22日発行 第270号 ■ =============================================================== 謝ることをしない裁判官 =============================================================== この国の不公平の根源は裁判官にあるという事を私は昨日(12月21日) のメルマガ第268号で書いた。 それに関連して、どうでもいいような事だが、極めて重要な記事を見つけた。 12月21日の日刊ゲンダイで溝口敦氏がコラム「斬り込み時評」において、 「絶対に謝らない裁判官という異様な種族」と題して次のように書いていた。 警察や検察は不祥事をしでかしたら謝る。しかし裁判官が謝った話は聞いた 事がない。 しかし裁判官が誤りを犯していないかといえばそうではない。それどころか 冤罪などの誤った判決は数多くある。 それなのに裁判官は謝らず、シレッとして頬被りを通している。 それが許されている。 謝ろうと思えばいつでも謝れる。間違いをおかしたら謝るのが人を裁くべく 責任を持たされた者の最低の人倫だろう、と。 確かにそう言われてみればそうだ。 しかし、なぜそうなのか、という疑問に溝口氏は答えていない。 それは溝口氏のせいではない。誰もその理由はわからないのだ。 わからないままに放置され続ける。 そんなことがこの国の支配者の世界では数多くある。 溝口氏は指摘する。 最高裁判事の適否を評価する国民審査はあまりにも形骸化している、と。 10年に一回の審査は白票は賛成票に数えられる。反対票を投じるには 情報不足だ。だから反対票が多数になることは絶対に起こりえない。かくて 最高裁判事は常に安泰である、と。 そしてその最高裁の判事が下級裁判所を左右し、この国の司法を決める。 裁判官、その中でも最高裁判事こそ、この国のもっとも恵まれた特権階級だ。 その多くが一介の司法官僚である。 その事を国民は知っておいたほうがいい。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)