□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2010年12月2日発行第237号 ■ =============================================================== ウィキリークスを支持する側に立つ =============================================================== どうやらウィキリークスが権力者達にとって今世紀の最大の敵になった ようだ。 ウィキリークスが流出させた文書の凄さはこれからますます明らかになる だろう。 なにしろ分量が膨大だ。とてもそのすべてを一度に精査する事はできない。 いま流されている情報はほんの一部に過ぎない。 時が経つとともにどんどんと重要な事実が明らかにされていくだろう。世界 が動揺することになる。 それとともに、政府のウィキリークスへの風当たりが強くなり、ウィキリー クスに対する評価が二分していくだろう。 私はウィキリークスを支持する立場に立つ。アサンジの主張に賛同する。 権力者のウソを暴き、彼らがやって来たことの誤りを白日の下にさらす。 これこそが、何の力も、影響力もない弱者に残された、絶対的な権力を監視 する唯一の方法であるからだ。 だからこそ権力者達は批判する。 クリントン国務長官が、「人命や国家安全保障を脅かし、米国の外交政策 だけではなく、同盟国をはじめとする国際社会を攻撃するものだ」と激しく 非難し(12月1日東京新聞)、そのクリントン国務長官に従う前原外相が、 「勝手に他人の情報を盗んで勝手に公開する犯罪行為。言語道断だ」と批判 する(11月30日記者会見)。 権力者が批判するのは当然だ。 問題はメディアや有識者がどう反応するかだ。 いまのところメディアの評価は定まっていない。有識者も明確な立場を明か にしていない。 おそらく反応はそれを批判するものと、支持するものにこれから二分され ていくだろう。 どちらが正しいと断じるつもりはない。 しかしはっきりしていることがある。 批判するものは権力側につく者だ。 支持するものは反権力者たちだ。 それが私の判断基準だ。 私は、言うまでもなく反権力者である。権力は、それが圧倒的強さを持つ故 に、常に監視され、批判されなければならないと思っている。 了
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