Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

 核保有を極秘裏に進めようとしていた日本政府
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン 2010年10月5日発行第129号 ■       ===============================================================             核保有を極秘裏に進めようとしていた日本政府      ===============================================================  小沢一郎強制起訴のニュースで持ちきりだ。  この問題についての私の考えはもちろん多々ある。これからの動きも最大 の関心を持って注視していきたい。  しかし小沢起訴に絡んでこれから繰り広げられる政争については、この メルマガではあえて取り上げない。  その最大の理由は、その事に目を奪われて、他のより重要な事を書く事が おろそかになってはいけないと思うからだ。  もはや今の権力者は菅・仙谷体制だ。  その菅・仙谷民主党政権がどんどんと悪い方向に向かっている。  それを批判的に監視し、そのための情報や視点を提供することをメルマガの 目的にしたい。  そのかわりに小沢問題は要所、要所で自らの思いを私のブログで不特定多数 を相手に書く事にした。  小沢問題は、私にとってはもはや小沢一人とその他のあらゆる小沢たたきの 勢力との不平等な戦いに見える。執拗で不当な弱いものいじめに映る。  すべての政党、政治家から離れた立場にある私であるが、そして小沢一郎と いう政治家に特段の肩入れをするつもりのない私であるが、今回ばかりは小沢 一郎を全面的に応援したい。  その思いのたけを激しい言葉で書いていこうと思う。  さて今日のメルマガのテーマは、日本が核兵器を持とうと考えていた事に ついてである。  偶然にも私はNHKスペシャルが放映した調査報道を見た。衝撃的であった。 これはNHKの大スープ報道だ。  日本政府が核兵器保有の是非を検討していたことや、検討の結果核保有を 断念したということは、これまでにも断片的な報道で知っていた。  しかし、ここまで詳細に検討していた事は驚きだ。  核保有の動きが対米従属から離れて自主防衛を模索する一環であったとは 知らなかった。  佐藤総理主導の検討にとどまらず、外務省の次官経験者たちが、よりに よって旧同盟国のドイツと秘密協議を行ない、核兵器保有の意思を伝えていた 事、そしてドイツに「その考えは危険だ、ドイツは核保有の立場をとらない」、 と否定されていたとは衝撃的だ。  これだけ大きな調査結果が判明したにもかかわらず、大手新聞はほとんど それを報じない。  10月4日、前原外相は記者会見でドイツとの極秘協議についての事実関係を 調査すると述べたという。その事だけを各紙は今日(5日)の紙面で小さく 取り上げている。  いくらNHKに出し抜かれたといっても、これほど重要な事実がわかった のだ。自らも調査してあらたな情報を国民に知らせる義務があるだろう。  もっとも私にとっては前原外相の調査も、大手新聞の後追い調査ももはや ほとんど必要がない。NHKの調査で十分だ。  それは一つには、日本がいくら核武装したくても国際世論の反発を考えて 断念せざるを得なかったという事実が明らかになった事である。  今日の状況は当時よりもはるかに核保有を持つ事が困難な国際世論の中に ある。核廃絶、核不拡散は国際的流れだ。今更日本が核兵器を持とうとしても 不可能である。  二つ目には対米従属のままでは日本を守ることが出来ない、と考えてドイツ と極秘協議を進めた外務省の当時の幹部の一人に、村田良平元事務次官と同期 の岡崎久彦外務省OBが入っていたという事実だ。  岡崎久彦氏は日米同盟を永久に維持しろ、対米従属のどこが悪い、と唱えて いる者たちの筆頭格だ。  その岡崎氏の本心が、対米従属では日本は守れないと考えて核武装を唱えて いたことが明らかになった。  つまり彼の言う日米同盟絶対論は自らを偽った営業用の論理に過ぎなかった ということが明らかになったのだ。  日米同盟最優先と唱えている連中は、本気でそう思っているのではなく、 利害や方便でそう繰り返しているだけだということだ。  日米同盟重視論など何の説得力もないということがバレタのである。  もって瞑すべしである。                                  了                                                                                                                  おしらせ                                                                         1.日経ビジネスオンラインの記事  9月29日に私の「新防衛計画の大綱私案」が掲載されています。  オンラインはこちらでお読みいただけます。  http://business.nikkeibp.co.jp/  2.ベンジャミン・フルフォードと天木直人の共同講演会のお知らせ                  記 テーマ:民主党政権に任せたら日本はどうなる?今すぐ日本を良くする処方箋 (構成: 天木直人講演、ベンジャミン・フルフォード講演、ベンジャミンVS 天木氏による対談、質疑応答) 日時: 2010年10月9日(土) 14:00~17:00(受付は13時 半から) 場所: 千駄ヶ谷区民会館 2F (東京都渋谷区神宮前1-1-10) アクセス: JR山の手線 原宿駅「竹下口」 徒歩6分  費用:  3000円 (学生2000円) 申し込み方法: 氏名、連絡先 、参加人数、支払い方法(持参又は振込み)を 明記の上、     メール(benjaminoffice88@gmail.com)にてお申し込み下さい。 問い合わせ先: ベンジャミン・フルフォード事務所 (benjaminoffice88@gmail.com) 3.軍事評論家 潮匡人氏(元航空自衛隊三等空佐)と討論会のおしらせ                 この講演会はたちまち定員が超過したので主催者側から応募を締め切った との連絡を受けました。ご了解下さい。  なお主催者は、「埼玉青年商工会議所主催」と書きましたが、正確には 「日本青年会議所埼玉ブロック協議会主催」でした。お詫びして訂正をさせて いただきます。  念のため問い合わせ先は次のとおりです。   公益社団法人日本青年会議所 埼玉ブロック協議会        組織連携推進委員会 担当          saitama.bloc@gmail.com                                                                 

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年4月19日に利用を開始した場合、2024年4月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年5月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、ドコモケータイ払い、auかんたん決済をご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

銀行振込では、振込先(弊社口座)は次の銀行になります。

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する