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イラン戦争が始まり、この日曜日で23日目を迎えました。2日間で終わらせるはずのこの「エピック・フューリー作戦」は長引き、5週目に突入するまで僅か数日しか残されていません。
トランプ大統領の発言は、例えば先週の18日水曜日には「イランへ既に海兵隊を派遣した」と強気の発言を行う一方で、翌日の19日木曜日には「我々は目標達成に近づいているので攻撃を縮小する」と弱気になり、更に20日金曜日には「米国は停戦するつもりはない」と再び強気の発言を行い、日々発言内容が移り変わっています。
前回お伝えしましたようにイスラエルとFBIにイラン攻撃を仕掛けられた、あるいはCIAやMI-6等の戦争屋達に騙されたなど、決断に至るまでには様々な我々の知り得ない過程があったのだろうと想像しています。しかし結果として、イラン攻撃を決断したのは誤りだったと私は思っています。国土面積は日本の4倍強にもなる165万㎢、人口は9千万人、数千年の歴史を持つ巨大な宗教国家イランと戦うには、かなりの覚悟と準備が必要です…。
今回のトランプ大統領らしからぬ裏付けのない右往左往する発言の裏には、正直トランプ氏自身「イラン攻撃の決断は失敗だった」という自責の念があるようにも感じられます。戦争開始以降、「勝利宣言」を既に10回以上も繰り返し発信していますが、これは何とか早い時期に終戦へ軌道修正しようとしている証であり、水面下での交渉実現のシグナルをイラン側に発しているとも取れます。
しかもトランプ大統領には残された時間は余りありません。1973年に制定された米国の「戦争権限決議」では、大統領が作戦開始から48時間以内に議員達に通達することを条件に、60日間は議会の承認なしに軍隊を使用することが認められています。
トランプ政権はこの連邦法に則り、3月2日に議員らに通達しました。イランへの攻撃開始は2月28日でしたので、その60日後と言えば4月末となります。この期限がくれば、トランプ大統領は軍隊を撤退させるか(撤退猶予期間は30日間)、あるいは議会の承認を得て、30日間延長するかのいずれかとなりますが、現状では議会は延長を拒否するとの見立てが有力です。ですので高い確率で4月末がこの戦争のデッドラインと言われています。
一方のイランは停戦する素振りもなく、戦線を拡大しようとする姿勢をみせ続けています。そういう意味では、現在我々は、この限られた期間内にトランプ大統領が如何にして体裁を保ちつつ、“世界一の軍隊という看板”を傷つけることなく、終戦へと漕ぎ着けようとしているのかを日々見せつけられていると言っても過言ではないでしょう。
ということで、今回はこのような視点をベースにして22日(日)時点でのイラン情勢を分析したく思います。そして特にロシアの軍事アナリストのユーリー・ポドリャカ氏(※写真)の軍事専門家としての分析も交えながらお伝えします。





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