… … …(記事全文10,017文字)米国・イスラエル軍によるイラン攻撃
2月28日に米国とイスラエルが遂にイランへの攻撃を開始しました。私は今年の1月のYoutube動画で、もしトランプ大統領がイラン攻撃に踏み切った場合、それは彼が「グローバリスト・戦争屋の罠にハマったと言えると思う」とお伝えしました。ですので「トランプ氏は遂に足を踏み入れてしまったか…」というのが、今回の攻撃を知った時の私の率直な感想でした。詳しくは後述しますが、トランプ大統領が攻撃開始後に発した言葉を分析すれば、明らかに騙されたのではないか?との疑惑が浮上してきます。
一方で、ウクライナ戦争の観点からみると、今回の米国とイスラエルのイラン攻撃は、ロシアにとってはメリットの方が多く、逆にウクライナやその背後の欧州戦争継続派にとってはメリットは非常に少なくなります。ということは米露和平交渉継続のためトランプ大統領とプーチン大統領が影で手を結んでるのか?とも想像したくなります。しかし今回のイラン攻撃のリスクはかなり大きく、11月に中間選挙を控えたトランプ政権にとって、下手をすれば致命的な打撃を与えることになるかもしれず、そう考えると、この想像は有り得ないとも思えます。
米国の議会は早速、連邦法「戦争権限決議」(War Powers)を引き合いに出し、トランプ大統領が議会の承認を得ず勝手にイランを攻撃したと非難し始めています。この連邦法については今年の年初にお伝えしました。この法律は大統領と議会の関係を定めたもので、戦争を宣言するのは議会であり、議会が資金を提供する一方、大統領は軍隊を指揮するというものです。ですので、既に一部の米民主党議員達は、この作戦は「戦争権限決議」に違反し、国を本格的な軍事紛争に巻き込む可能性があると主張し、トランプ大統領の弾劾手続きを開始する可能性ついても示唆し始めています。
マドゥーロ大統領のベネズエラとイランの軍事力は全く比較になりませんので、短時間で決着をつけることは不可能だと思われます。ましてや昨年6月に既に米国はイランの核施設を空爆しており、それ以降イランは体制強化に努め、次のイスラエルの攻撃に備えてきたと見るのが妥当です。
イランの国連代表は3月1日、国連安保理事会の会議で、ロシア、中国、その他のイスラエルの侵略行為を非難した国々の代表者らに感謝の意を述べつつ、米国とイスラエルは「挑発を受けない侵略行為を犯した」と非難しました。
この「挑発を受けない侵略行為=一方的な侵略行為」を犯したとして、西側諸国に非難され続けてきたのがロシアです。しかし実際のところは、ウクライナによる挑発的な軍事行為があったことが明らかになっていますが、それでもロシアは非難され続け、一方米国とイスラエルは非難されない。これが国連の限界と言ったところでしょうか。
この戦争の直前まで米国とイランは継続して交渉を行ってきました。そして問題はイランの濃縮ウランに絞られつつあり、情報空間には、このまま交渉で事が収まりそうな雰囲気が漂っていました。しかしトランプ大統領は同じ共和党の上院議員52名、そして下院議員177名からイランが「濃縮ゼロ、核開発の完全放棄」を承諾するよう求められていたそうです。議会の運営も考えると、トランプ大統領はリスクを承知で攻撃に踏み切らざるを得ない状況に追い込まれていたのかもしれません。
ということで、今回は米国・イスラエルのイラン攻撃について、28日、3月1日の2日間で収集した米国・イスラエルとイラン戦争の情報分析をお伝えします。
27日の摩訶不思議なトランプ発言
トランプ大統領はイランへ攻撃を加える前日の2月27日、ホワイトハウスで記者会見を行い「プーチン大統領と会談した。このウクライナ戦争が終結することを望んでいる」と語りました。



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