… … …(記事全文3,944文字)8月20日午後7時20分ごろ、神戸市でまだ24歳の尊い命が、歪んだ性癖を持った35歳の男によって奪われた。東京・高田馬場の社員寮に住んでいた男は夏季休暇を取って、親族の多くが住んでおり、勝手知ったる神戸に向かい、一目惚れした被害者を3日間にわたって尾行し、刃物を振るった。男は2022(令和4)年に今回の被害者とは別の女性を尾行し、マンションまで入って首を絞め、殺人未遂容疑で逮捕、傷害、住居侵入、ストーカー規制法違反罪で起訴されたが、神戸地裁(安西二郎裁判官)は保護観察もつけず、執行猶予判決を出し、男を世に放っていた。大きな事件に至る兆候があったにも関わらず、司法はなぜ犯行を防ぐことができなかったのか。こうした歪んだ性癖を持つ人物を社会はどう処遇すべきなのか。