… … …(記事全文3,533文字)FOOMI の読者の皆様こんにちわ。 兵站の話です。
日本は2027年までに抜本的な防衛力強化を目指して、毎年防衛予算は増額されている。
主にミサイル防衛能力の強化や弾薬の確保、輸送能力の向上等に予算は使われている。しかし、未だに手を付けられていない課題がある。それは兵站の構築だ。この兵站の構築は根性論で戦い続けた旧日本軍の頃からの課題となっている。日本に根強く残るこの根性論が、今も自衛隊の強化を阻んでいるように思う。
例えば自衛隊の精鋭部隊、レンジャーは食事が十分にとれないことを前提とした生存自活訓練をする。これは、補給線が途絶え食料が無くなったことを想定し、現地で食材を確保して生存するための訓練だ。この生存自活訓練では現地で取れる雑草や木の芽、蛇、カエルを調理し食べる。まさにサバイバルだ。厳しい環境下で生き抜く知恵も確かに必要だと思う。では、補給線を維持するための訓練や人数の確保はされているのだろうか?
陸上自衛隊には十五の師団・旅団があり、一つの師団・旅団の規模は概ね6000人程度だ。