… … …(記事全文3,535文字)高市早苗首相は2026年6月14日、英国・ロンドンでスターマー首相と会談した。表向きはG7サミット前の挨拶訪問だが、その本質は「日英準同盟」の実務的深化と、経済安全保障分野における具体的な「脱特定国依存」戦略の提案にある。
つまり、米国依存からの脱却である。
この動きは唐突に始まったものではない。
高市首相は前経済安全保障担当相時代のインタビュー(『Policy News』2025年5月7日公開)で、次のように明言していた。「防衛力を過度に他国に依存することは日本にとって大きなリスクとなる。米国内の世論や経済状況など、種々の情勢によって環境が変わり得るためだ」
この発言は高市政権の基本姿勢を象徴する。「日米同盟を基軸」としつつ過度な一国依存を避け、自主防衛力の強化と多角的パートナーシップによって「戦略的自律性」を高めるという、現実的な生存戦略だ。
トランプ2期目の不確実性と中国の台頭を念頭に、「強い日米+多角的保険」という多層的な準同盟網を構築しようとしている。
その欧州における最重要パートナーが英国であり、G7サミットに先立って最初に英国を選んだことは、この優先順位の明確な表れである。
首相がスターマーだったことは残念だが、誰が首相になっても、国防に関する流れは変わらない。
こうした多角外交の議論は冷戦後から存在していたが、本格的な布石を敷いたのは安倍晋三政権(特に第2次・第3次)だった。
「積極的平和主義」の下で防衛力強化を進め、「自由で開かれたインド太平洋」やQUADを提唱。
中国の台頭と米国の相対的影響力低下を見据え、「一国依存を補完するネットワーク」を構築した。
高市政権はこの安倍路線を忠実に継承しつつ、さらに一歩進め、「実践者」としての色を強く打ち出している。
今回のスターマー首相との会談は、まさにその「実戦段階」への移行を象徴するものとなった。
ここから先は、高市首相がロンドンに持ち込んだ「生存権」に関わる極めて具体的な2つの経済安保戦略、そしてホワイトハウス(米国)がこの新・日英同盟を「大歓迎」せざるを得ない冷徹なインテリジェンスの裏側(3つの本音)へと迫る。ここより先は会員登録が必要です。月・水・金に配信中です。(現在、平日毎日更新中)
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