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「家族は安全の鍵である」セッション atブダペスト人口サミット
今回も号外です。
今後も、こちらのfoomiiとnoteの有料会員様には同じ内容のコンテンツを配信してまいります。このようなスピーチには当然ながらスピーチライターがいるのだが、スピーチを行う首相や大統領の意向・意志・考えを反映した上で、その国で最強レベルの教養人が書くものである事を忘れてはならない。つまり、非常に読む価値の高い文章なのだ。
お忙しい方には太字だけ読む事をおススメします。【要約】
・家族は安全の鍵である
・家族を敵視する文化的アプローチが広まっている
・私たちを定義する物が攻撃されている
・アイデンティティが無ければ、私たちはただの道具
・家族を守ること、国家を守ること、アイデンティティを守ること、神を守ること、そして私たちの文明を築き上げてきたすべてのものを守ることも、大きな戦いなのだ
【全訳】
カターリン・ノヴァークにも当然、感謝しなければならません。彼女は偉大な母親であると同時に、非常に優秀で偉大な政治家でもあり、ヴィクトル・オルバン首相が長年にわたって私の良き友人であったように、私の友人でもあります。また、すべての関係当局、ラデフ大統領、ムパンゴ副大統領にもご挨拶を申し上げたい。本日は、イタリア国内だけでなく、欧州にとっても重要であると考えているいくつかの問題、すなわち家族と人口問題に関して議論する重要な機会を得られたと思っています。これらの課題は、イタリア政府の具体的な施策の中核をなすものであり、あらゆる分野における家族と子どもに関する取り組みに焦点を当てています。詳しくは後ほどお話ししますが、まず始めに申し上げたいのは、私たちは主に、重要な文化的変化をもたらすために取り組んでいるということです。深刻な人口危機がイタリアに影響を及ぼしていることは間違いありませんが、それはヨーロッパ全体にも影響を及ぼしており、今や世界の広大な地域、特に西洋全体に広がっています。
この危機を詳しく調べてみると、この危機はずっと以前に端を発しており、経済の反循環的な局面に根ざしているだけでなく、もっと危険なことに、出生率低下神話という流砂と、一般的に家族を敵視する文化的アプローチが広まっていることに気づきます。数十年前まで、人々は戦争中や貧困の状況下でも子供を産んでいたのですから。イタリアの歴史がそれを証明しています。第二次世界大戦後、イタリアは廃墟と化し、極めて困難な状況に陥ったにもかかわらず、大きな経済拡大と力強い人口増加の局面を経験しました。そして1964年、イタリアでは100万人以上の子供が生まれ、女性1人当たりの出生率は2.7人でした。
子どもは家族の再生だけでなく、社会福祉の不可欠な要素でもありました。息子や娘は働くことで家計の自活力を高め、年老いた親族の面倒を見るからです。もし今日、人々がますます子どもを産まなくなり、先進国ほどこの没落に最も早く向かっているのだとしたら、私たちはこの問題を純粋に物質的な事実に矮小化することはできません。私たちの見解では、人口動態は単に私たちの国のさまざまな問題のひとつではありません。私たちの国の未来がかかっている問題なのです。人口統計学者たちの将来予測が非常に憂慮すべきものであることを示す勇気が必要です。
この危機の原因のひとつは、文化的な観点から、またメディアの観点から、この問題がどのように扱われているかに原因がある事は間違いありません。広告、映画、テレビ番組、そして一般的なメディアの世界で目にする社会モデルが、ここ数年でどれほど変化したかを考えてみてください。子どもがいる家族という典型的なイメージは徐々に薄れ、代わりに独身者向けのコミュニケーションが好まれるようになり、市民や消費者が、所属する共同体から切り離された個人的な次元で描かれるようになりました。私はジョルジアです。また、私は母であり、女性であり、イタリア人であり、クリスチャンですが、誰かがそれを音楽にして、私を攻撃したのです。それはうまくいかなかったようですが、たぶん、彼らは、その言葉がどう受け止められるかを過小評価していたのでしょう。私がこの言葉で言いたかったのは、私たちは、私たちを定義するもの全てが攻撃されている時代に生きているということです。なぜ?なぜ危険なのか?それは、私たちのアイデンティティー、つまり国民的アイデンティティー、家族的アイデンティティー、宗教的アイデンティティーが、私たちの権利を認識させ、その権利を守ることを可能にしているからです。そのアイデンティティが無ければ、私たちはただの数字、無意識の数字、私たちを利用しようとする者たちの手にある道具にすぎない。だからこそ、人類と人々の権利を守る者にとって、家族を守ること、国家を守ること、アイデンティティを守ること、神を守ること、そして私たちの文明を築き上げてきたすべてのものを守ることも、大きな戦いなのだと思う。しかも、・・・