… … …(記事全文7,501文字)また、新たな「陰謀論」の登場だ。「3I/ATLAS(スリーアイ・アトラス)」と名付けられた恒星間天体が太陽系に飛来しているのだが、ハーバード大学の天文学者が軌道の角度や尾の向きなどに不自然な点があると指摘。実は彗星に偽装した人工物(宇宙人の探査船?)ではないかと騒がれているのだ。YouTubeに出てきたジャーナリストの船瀬俊介氏や国際情勢アナリストの及川久幸氏の動画で知ったのだが、NASA(米国航空宇宙局)が3I/ATLASの画像公開を拒んでおり、トランプ大統領が核実験再開を指示したのも、これと関連しているのではと噂されているそうな。
船瀬氏や及川氏の話はYouTubeで確認してほしいが、ChatGPTに見解をたずねたところ、「結論から言うと、『3I/ATLAS が人工物である』という主張には確たる証拠はなく、現在のところ自然起源の彗星/恒星間天体であるというのが天文学界の標準的な見解です」とのこと。XのAI、Grokに至っては、「100%デマ。米国(NASA)、欧州(ESA)、日本(JAXA)、中国(CNSA)などの政府・機関も『人工物』とは認めていせん。逆に全員が『自然な恒星間彗星』と公式に繰り返し発表しています」と完全否定だ。
自然の天体なのか、それとも人工物なのか。天文学者でもない私には判断できる知力も情報もないが、そういえば少し前にも「7月5日に大噴火と大津波が起きて、日本が大変なことになる」という予言で大騒ぎになった。海外から来日を控える観光客が出るほど噂は広まったけれど、結局は空振りに終わった。この話を漫画『私が見た未来』に描いた原作者のたつき諒氏は、「何かが起きる日というわけではない」と弁明したとか。しかし、大騒ぎして触れ回った人がたくさんいたわけで、その責任は誰も取らないのだろうか。
安倍晋三元首相の暗殺事件もそうだ。「現行犯逮捕された山上徹也被告以外に別の狙撃犯がいる」「安倍首相の政治力を殺ぐために暗殺された」などといった陰謀論が盛んに流された。しかも、こうした説を有力な政治家や評論家までが語り、この陰謀論を題材にした小説までがベストセラーとなった。だが、10月28日に奈良地裁で始まった公判では山上被告が起訴事実を認めたのに加え、現場にいた警察官や司法解剖医も検察側証人として出廷したが、いまのところ誰一人として「単独犯」という前提をひっくり返す証言や主張をしていない。
「3I/ATLAS人工物説」も「安倍元首相暗殺組織犯行説」も空想ではなく、本当は政府やメディアが真実を隠ぺいしており、我々は「陰謀論」だと思わされて、騙されているのかもしれない。政府やメディアの情報には疑う余地がいくらでもあり、それゆえ無限に想像の翼を広げることができる。陰謀論とバカにしていたことが、後で「やっぱり本当だった」と分かることもある。したがって、頭から「デマだ」と断言することは誰にもできない。
ただし問題は、それが空振りに終わったとき、誰も責任を取らないことだ。こうした陰謀論を広めた人が、後で「間違いでした。ごめんなさい」と率直に謝る姿を、私は見たことがない。コロナワクチンについてもそうだ。接種したら2年後に死ぬかのような話が流布された。事実として接種後に亡くなった人はいるが、全員が死んだわけではなかった。また、酸化グラフェンが入っている、マイクロチップが入っている、ヒドラが入っている、磁石にくっつく等々、さまざまな未確認情報が流された。その真偽はいまだに確かめられておらず、証明しようとする人がいないどころか、誰もが言いっぱなしで終わっている。
レプリコン騒動も酷かった。レプリコンワクチンのmRNAがエクソソームに包まれて細胞から放出され、ウイルスのように次から次へと個体間伝播し、人から人へと感染が広がっていくかのように流布された。そして、接種した人から感染が広がって、非接種者にも健康被害が広がり、日本が封鎖されるとまで言われた。これを信じて接種者をお断りする店や診療を拒否する医療機関が現れ、安全な過疎地へ引っ越すという人もいた。現実社会にも少なからず影響を与えたのだ。

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