… … …(記事全文4,379文字)◆メタンガス事故現場、なぜか3か月、公開せず
3月28日、万博会場の東トイレ棟で爆発事故がありました。溶接作業中の火花が土壌から発生したメタンガスに引火して爆発したそうです。幸い、怪我人はいませんでしたが床など約100平方メートルが損傷しました。日本国際博覧会協会(万博協会)は当初、一枚の写真しか公開せず、5月になって「10か所、損傷していた」ことを認めました。7月2日、ようやく初めて事故現場を報道陣に公開しました。約6メートルにわたりコンクリートの床がめくれ、鉄筋の一部が露わになったことが分かったわけですが、なぜこんなに時間がかかるのでしょうか。
万博協会の藁田(わらた)博行整備局長は、現場に換気装置を設置するなどの安全対策をほどこすことを説明し、「開幕に向けて万全の態勢を取る」と話しましたが、まったく説得力がありません。事故の原因は協会によると「床下の配管ピット直下の土壌からガスが発生し、ピット内に滞留していた。配管ピット内で作業する際は事前にガス濃度を測定していたが、28日は地上階の作業だったため、配管ピット内のガス濃度を測定していなかった」とのことです。夢洲(ゆめしま)は大阪湾の底にたまった土砂を埋め立てたヘドロの島なので、メタンガスが溜まることは十分、考えられます。大阪市の幹部は 「埋め立てた廃棄物などから出たメタンガスが地中にたまるので、ガスを抜くために79本の管を入れていた。万博会場ではガスを100%抜くことができなかったのだろうか」と言っています。