… … …(記事全文4,501文字)◆ネット配信が「補完業務」から「必須業務」へ
3月1日、岸田政権は放送法の一部改正を閣議決定しました。NHKは「NHKプラス」などを実験的にネット配信していますが、これまでは「補完業務」という位置づけでした。今回の改正(事実上の改悪)でネット配信が補完業務から「必須業務」に格上げされました。テレビではなくスマホやタブレットなどでNHK番組を視聴する場合、これからはNHKと契約を結ぶことが義務づけられます。これによって受信料収入の激減を何とか食い止めたいというのがNHKの狙いです。しかしNHKは何も分かっていません。受信料を払いたくないからテレビを買わない若者が増えているのに、スマホでNHKを見る若者なんているはずがないということがなぜ分からないのでしょうか。ネット配信は国内だけでなく、海外でも視聴可能ですが、海外の視聴者からはどうやって受信料を徴収するつもりなのでしょうか。
NHKに対する若者の不満がつのるのは、家にテレビ(チューナー)があるというだけでNHKを見ないのに受信料を払わされるからです。NHKの受信料は去年10月1日に値下げされましたが、それでも地上波のみで月額1,100円、衛星放送も見る場合は月額1,950円。決して安くありません。 今はスマホがあれば、最新のニュースが移動しながら見られる時代です。お気に入り動画もパソコンやスマホ、タブレットなどでいつでもどこでも見られ、コンテンツもYouTubeやNetflixのほうが多彩で魅力的です。受信料をまるで税金のようにとられる理由がわからず、NHKに対する不信感や憎しみがつのるばかりです。