… … …(記事全文4,739文字)一度、ガザの問題から離れて、ドイツの移民・難民問題を考える。実は、ガザ問題でのドイツの対応に疑問があって、考えていたのだが、長年、研究してきたイスラム教徒移民の問題と通底する二重基準があると思うので、今回と次回、その話を書くことにしたい。
■ドイツは移民国ではない
日本ではほとんど知られていないが、ドイツのニュースを見ていると、毎日のように移民・難民問題が登場する。移民と難民が多すぎるという批判だけではない。
それもあるのだが、労働力不足を補うために、移民労働者の受入れを積極的に増やそうというニュースもある。
移民や難民の受入れ問題には、場所と時代とを問わず、この相反する二つの面が必ずつきまとう。
内藤正典のTwitterでは書けなかったこと
内藤正典(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授)