… … …(記事全文8,878文字)大阪市廃止・特別区設置構想(いわゆる大阪都構想)の制度設計を行う法定協議会が12日からスタートした。ここで「府市特別区設置協定書案」がまとめられると大阪府と大阪市の両議会で審議され、可決か否決かを問われることになる。もっとも、両議会では大阪維新の会が最大会派であることから確実に可決されるだろう。そうなると、維新代表である吉村洋文大阪府知事が目指す来春の統一地方選と同時に住民投票が実施される可能性は高い。
住民投票では過去2度にわたって反対多数で否決されながら、3度目の法定協が開かれること自体が異様だが、さらに不可解なのは、その名称である。「副首都・大阪にふさわしい大都市制度協議会」という。
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushutosuishin/page/0000679330.html
1度目の法定協は「大阪府・大阪市特別区設置協議会」(2013年4月)であり、2度目のそれは「大都市制度(特別区設置)協議会」(2017年6月)だった。3度目の法定協では「副首都」という余計なものがくっついており、この法定協の性格をよく表している。政治的な意図が丸出しなのだ。
「副首都・大阪にふさわしい大都市制度協議会」という名称は、大阪市の廃止と特別区の設置という制度的な中身とは直接関係がない。それにもかかわらず、「副首都」という言葉を全面に出す理由は、都構想をより大義のある国家的プロジェクトとして位置づけ直すためのレトリックである。
法定協に「副首都」という名称を採用した理由について、大阪府・市の協議会規約の前文には、①国政で「副首都法案」に関する協議が開始されている、②大阪府・大阪市は長年「副首都の制度化」を訴えてきた、③大阪が「平時の成長エンジン」「非常時の首都バックアップ」を担う都市になるためには府市再編が必要であると記されている。つまり、副首都化の議論が国政で動き始めたことを根拠に、都構想(特別区設置)を「副首都にふさわしい制度」と位置づけるために名称へ組み込んだ、というのが公式説明である。
だが、言うまでもなく制度的には副首都と都構想は無関係だ。副首都制度は国の立法事項であり、都構想は地方自治法と大都市法に基づく地方制度改革である。両者は法体系上まったく別物なのだ。

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