… … …(記事全文8,652文字)ここ最近、大阪市廃止・特別区設置構想(いわゆる大阪都構想)に関する報道が目立ってきた。と言っても、その多くは大都市法の改正案をめぐるもので、中でも住民投票の対象を大阪市民から大阪府民へ拡大する改正案が違憲か否かというものを目にするようになった。この点については、行政法や憲法を専門とする学者が指摘している。わたしもメルマガでいち早く指摘したので、ご興味のある方はそちらを読んでいただきたい。なお、この拡大案は22日に行われた高市早苗首相と吉村洋文大阪府知事(維新の会代表)との会談で、高市からダメ出しを喰らっている。つまり、住民投票を大阪府民にまで拡大する案は事実上、不可能になった。
https://www.asahi.com/articles/ASV6N21D9V6NPTIL00YM.html
https://foomii.com/00225/20260403080000150494
3度目の住民投票を控え、いわゆる都構想に関する論点は憲法論や法律論がクローズアップされている。大都市法の改正案が維新の思惑どおりに進むのか、それとも慎重論が大多数を占める自民党の抵抗に遭って頓挫するのかという瀬戸際なので、これはこれで様子を見守る必要があるだろう。
その一方で、そもそも維新が"政策の一丁目一番地"と謳う都構想が出てきた背景を、ここで再確認しておく必要があると感じている。もちろん制度論も大事だが、いわば原点を見つめ直し、同構想の矛盾点やいかがわしさを知ることは決して無駄ではないと思うからだ。
維新の支持者には「維新の会のオリジナルメンバーは都構想を実現するために自民党大阪府議団を抜けた」と信じている人が少なくない。だが、これは誤りである。そもそも維新の原点は、大阪府議会で2009年4月、自民党大阪府議団を抜けた当時の松井一郎や青野剛暁ら6人の府議が「自由民主党・維新の会」という別会派を立ち上げたことにある。
松井らが府議団を飛び出したのは都構想の実現を目指すためではなく、橋下徹大阪府知事(当時)が大阪市から買い取った旧WTCビル(現・大阪府咲洲庁舎)をめぐる問題がきっかけだった。ちなみに、旧WTCビルは大阪市の「負の遺産」などと呼ばれていた。当時、わたしも当事者たちを取材し、事実関係は熟知している。この時代の報道もネットで読むことが可能なので、疑問がある方は探してみてほしい。

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