Foomii(フーミー)

吉富有治の魔境探訪 - 政治という摩訶不思議を大阪から眺める

吉富有治(ジャーナリスト)

吉富有治

二元代表制の瓦解と首長政党の限界 維新タウンミーティングの運営が示す住民自治の形骸化

 5日に行われた大阪維新の会市議団が主催するタウンミーティング(TM)の初回と、2回目で8日開催の浪速区のTMを取材した。1回目のTMは大阪市城東区の城東区民センターで開かれ、会場は300人以上の参加者であふれかえっていた。初日とあって関西のマスコミも多数集まり、テレビカメラは会場の様子や参加者の声を拾っていた。浪速区の浪速区民センターでのTMは平日ということもあってか、初回に比べて参加者は約100人と少なかった。


 初回がどのようなTMだったかは、すでにメディアが報じているのであらためて説明するまでもないと思うが、かなり厳しい質問や意見が主催者側を詰め、ときにヤジや怒声が飛んでいた。報道にあるように、かなり荒れた雰囲気のTMだったのは間違いない。浪速区のTMも基本的には同じで、さすがに初回ほどの混乱はなかったが、維新に否定的な区民は多かったように感じた。


 初回はなぜ荒れたのか。その前に、維新市議団がTMを開くに至った背景を確認しておこう。


 大阪府の吉村洋文知事と大阪市の横山英幸市長が2月8日、衆院選の投開票日と同時に行われた大阪ダブル選で再選を果たしたのは、すでにご存知のとおり。このダブル選で吉村らは、「来年4月までに住民投票を実施したい。その賛否を有権者に問いたい」とした。住民投票とは大阪市廃止・特別区設置構想(いわゆる大阪都構想)の賛否を問うもので、実施されると2015年5月と2020年11月に続いて3度目となる。


 「民意を得た」とする吉村と横山は、法定協議会の設置条例案を3月の府市両議会に提出して可決させ、4月か5月には法定協をスタートさせる計画だった。だが、これが頓挫した。維新市議団が早期の法定協の設置に否定的だったからだ。


 維新市議団は最初からダブル選には反対していた。吉村から事前に知らされず唐突に行われたものであることと、そもそも同市議団としては吉村らの公約など「そんなもの知らん」というネガティブな姿勢だったからだ。かれらは住民投票を実施するならば、来年4月の統一地方選で公約に掲げて民意を問うべきであるとし、その旨を記した「決議書」を市議団の総意としてまとめている。

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