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やっぱり地理が好き ~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

宮路秀作(地理講師&コラムニスト)

宮路秀作

本日ハ晴天ナリ #001:「石炭をめぐって右往左往する中国は、世界最大の石炭産出国、そして輸入国」「みやじまん、投資チャレンジ④」

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00223/2021093023512185551 //////////////////////////////////////////////////////////////// 宮路秀作の本日ハ晴天ナリ ~「今、世界では何が起きているのか!?」を理解するために必要な基礎知識を知る~ https://foomii.com/00223 //////////////////////////////////////////////////////////////// 第33号(2021年9月30日発行)、今回のラインアップです。 ①世界各国の地理情報 ~石炭をめぐって右往左往する中国は、世界最大の石炭産出国、そして輸入国~ ②コラム  ~みやじまん、投資チャレンジ④~ //////////////////////////////////////////////////////////////// こんにちは。 地理講師&コラムニストの宮路秀作です。 日頃、周りの人たちからは「みやじまん」と呼ばれています。 今回で33回目のメルマガ配信となります。 通常は日曜日配信ですが、9月の配信はまだ3回でしたので、4回目の配信をしています。 10月も本メルマガのご購読を継続していただけると大変嬉しいです。 よろしくお願いします。 さて、巷では自民党総裁選挙が行われ、岸田文雄新総裁が誕生しました。個人的には高市早苗さんを応援していたこともあって、残念な結果でした。総裁選前日には、もしもの決選投票のさいには互いが連携するという意思確認をしており、河野太郎を「共通の敵」として包囲網を築いた印象でした。つまり、「敵の敵は味方」ということですね。 この「敵の敵は味方」という理屈は、歴史をなぞるさいに散見されます。「共通の敵」だと聞こえが悪いので、「同じ目標」と言い換えましょう。「同じ目標」に向かって、それまで敵対していた者同士が手を結ぶことはよくあることです。江戸時代末、つまり幕末の頃、日本列島の様々なところに外国船がやってくるようになりました。ヨーロッパ列強から「眠れる獅子」と恐れられていた中国(当時は清朝)がアヘン戦争であっけなく敗北し、日本にも緊張状態が訪れた時代でした。侵略や植民地化に対抗すべく、「夷狄(いてき)を追い払え!」と攘夷論が高揚した時代でした。 一方では、君主を尊ぶという考え方が頭をもたげていて、水戸学や国学の影響もあって結局は尊王論と攘夷論が合体して尊王攘夷という思想が生まれていくわけです。これは欧米列強の圧力を排除するためには、開国も止むなしであり、国家統一、そして富国強兵を目指して「公議政体論」や「倒幕」といった目的のもと、明治維新へと向かっていきました。 世界に目を向けてみると、ヨーロッパでも「同じ目標」に向かってそれまで争っていた国同士が手を結びました。ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC)は、それまで資源産地の奪い合いをしていたドイツとフランスが、「紛争の火種」を取り除こうとして設立した組織です。あれだけ長い間戦っていたドイツとフランスが手を結ぶところからEUは始まったわけです。 今回の総裁選挙、「プラスがマイナスになることもある」とは良く言ったもので、「(戦力的には)プラスが(世間の評価的には)マイナスになることもある」といった状況が見られました。面白いものです。さて、新総裁は自由民主党の役員人事に着手したようです。 何にせよ、緊縮財政とはオサラバしていただきたいなと思う今日この頃です。
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