… … …(記事全文3,436文字)●転倒して結局は病院へ
「脳梗塞だ」「熱中症だ」と救急車を呼ぶよう訴えていた父だったが、聞いている私たちの方が呆れて無視をした。そのせいか、父はおとなしくなった、と思ったのも束の間、ドカーンという音が廊下に響き渡った。何が起きたのかと確認すると、歩行器もろとも父がひっくり返っていた。顔面は血だらけで、髪の毛がない頭頂部には10センチメートル程の傷が出来ていた。止血・消毒を試みたがなかなか出血が止まらない。
「何をしていたんだ」と尋ねると「ふらふらするので歩行器でリハビリすれば治ると思った」という。それが裏目に出て後方へ倒れてしまったのだ。良く見ると頭には打撲の後もあった。「われわれでは対応できない」と相談し、またも休日・夜間診療のお世話になることとなった。弟の車で病院へ連れて行った。傷口は、医療用ステープル(ホチキス)で縫合してもらい、念のためCT検査をしてもらったが異常なし。1週間後に抜鈎するという。退院したばかりなのに、また同じ病院に行くとは何とも決まりが悪い。
●歩行困難に?
転倒して頭に絆創膏を貼っている父が、歩行器を使って歩くことをしなくなった。退院時は、2カ月近くのリハビリを行った結果、入院時とほぼ同じ歩行器を使用した歩行が可能という判断だったはずである。それは、転倒したことがトラウマになり恐怖心が湧いてくるからなのか、それとも脚の筋力が著しく低下してしまったからなのか、おそらく前者が大きく作用しているものと考えていた。
