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山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ!

山岡鉄秀(情報戦略アナリスト)

山岡鉄秀

謎のMSA協定‐まだある密約‐アメリカと一体化しながら支配される日本

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00194/20230808001250112433 //////////////////////////////////////////////////////////////// 山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ! https://foomii.com/00194 //////////////////////////////////////////////////////////////// 何度も繰り返しますが、日本は戦後独立していません。1952年4月28年の独立(サンフランシスコ講和条約発効)は名目的なものに過ぎません。現実は日本人のプライドをずたずたに引き裂くものですが、令和の日本人は既に飼いならされており、とにかく毎日平和に暮らせていたら、属国でも何でも構わないと考えているように見えます。 アメリカによる日本支配の構造は、最上位にサンフランシスコ講和条約があり、それを相殺する日米安保条約があり、その細目を決める日米地位協定があり、実際に運用しながら新しい取り決めを行う日米合同会議があります。下へ行けば行くほど秘匿性が高くなり、解散したはずのGHQが実質的には地下に潜って日本を支配している構造が存在します。 この構造はアメリカ側の構成員のほとんどが軍人であることからもわかるように、米軍の特権の維持が主たる目的であり、必然的に軍事的な色彩が強くなりますが、アメリカの日本支配が軍事面だけに限定されているとは考えにくいものがあります。経済面でも支配の構造があるはずです。 その観点から、興味深い対談本があります。「世界を統べる者‐日米同盟とはどれほど固い絆なのか?」(ワニブックス)という本で、東京大学名誉教授の矢作直樹氏と国際実務家の宮澤信一氏が対談しています。 この本の中で両氏が主張していることをまとめると次のようになります。 「日本が実質的に米ドルとアメリカ経済を支えており、両国は不可分の関係にある。その意味において日米は対等な関係である。しかし、日本は国際的には真っ当な独立国と見なされておらず、世界の秩序を決めるビルダーバーグ会議に参加が許されていない。日本の保守派は親米と反米に分かれて議論しているが、それは無意味なことだ。日本は既に米国にMSA協定などによって完全に統合されており、戦前的な独立の概念は通用しない」 矢作氏は学者ですが、宮澤氏は密約が多い国際条約に基づいて国際機構や国際金融で様々な国々の折衝に努めているとのことで、裏の事情に精通した実務家ということです。
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