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7月12日早朝、北海道福島町(道の南西部)で、新聞配達中の男性(52歳)がヒグマに100メートルも引きずられ、殺害されるという事件が発生した。
それだけなら、さほど大きなニュースにはならなかっただろう。
大ニュースとなったのは、体毛をDNA鑑定したところ、4年前に77歳の女性を襲い、死亡させたヒグマと同じ個体であることがわかったからだ。
それが7月18日のこと。
一方、それとは別に福島町ではヒグマの目撃情報がいくつもあり(そのうちの一つは52歳の男性の遺体が見つかった草むらとまったく同じ場所である)、道総研(北海道総合研究所)によれば、少なくとも2頭のヒグマが出没しているという。
そんな中、18日の午前2時頃、道路を横断するヒグマの姿が目撃され、警察とハンターが出動。
午前3時半頃、住宅街に銃声が2発轟き、体長208センチ、体重218キロ、8 ~9歳のオスのヒグマが駆除された。
問題はこのヒグマが今年と4年前に人を襲った個体と同じかどうかである。
人を襲った経験のある個体は、また襲う可能性が高いからだ。
おそらくDNA鑑定が急がれたのだろう、翌19日には鑑定結果が道総研から発表され、同じ個体であると確認された。
こうして12日から福島町に出されていた「ヒグマ警報」は解除に至ったわけである。
これでひとまず一件落着のはずが、私があれっと思い、引っかかったのは、18日に問題のヒグマが駆除される際、そこが住宅地の真ん中で、ハンターが家と家の間に入って行ったことだ。
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