… … …(記事全文3,678文字)当方、「日本モビリティマネジメント会議(Japanese Conference Of Mobility Managament: 略称JCOMM)」という一般社団法人の代表理事を務めているのですが、そのJCOMMが今年で20周年を迎えました。
この会議はモビリティ・マネジメント(Mobility Management: 略称MM)と呼ばれる交通政策、あるいは、モビリティに関する社会運動の全国的高度化、促進を畑さんが為に設置されたものです。
で、そのモビリティ・マネジメントというのは、当方が30才の頃、京都大学で博士を取得した直後に留学したスウェーデンのイエテボリ大学の心理学科で学んだ「心理学」を、当方が当時熱心に取り組んでいた「交通問題」の解消に導入できないかと…考えた末に辿り着いた概念でした。
これは、交通に関わる色々な人(それは、公共交通の利用者や、自動車のドライバー、あるいは、バス・電車の運転手や、バス・電車会社の経営陣、さらには、路線・道路沿線の居住者や地域社会の自治会の方達、さらには、行政の方々、そして政治家、さらには、首相官邸、総理大臣等)の「こころ」が変われば、交通の問題は全て解消するじゃないか…というコロンブスの卵的な「当たり前」の視点に立ち、交通に関わる人々のこころ、つまり、意識、心理に働きかけることを通して交通の問題を解消していこう…という取り組みです。
当方としてはもろ、心理学の実務的応用の積リで始めたのですが、やればやるほど、心理学だけでは不十分で、やれ社会学だ、やれ民俗学だ、やれ経済学だ、やれ行政学だ、やれ政治学だ…なぞとあらゆるものがかかわってまいります。
さらには、あらゆる交通に関わるあらゆる人々を全て巻き込んでいこうとするのがMMですから、必然的に学者だけではなく、行政やコンサルタント、交通事業者や自動車会社の方にも多数ご参画、ご参加いただくこととなっていきました。
そうして、地域の公共を改善したり、渋滞を解消したり、地域のモビリティ全体を改善したり…などを進めて行こうとするのがMMなのですが、それを促進する会議としてJCOMMが20年前に(石田東生筑波大学代表理事を中心として)設置され、その代表理事職を11年目にお引き継ぎさせていただき、今日に至っている、と言う次第です。
ついては、その20周年にあたって、ご挨拶文をしたためましたので、本メルマガの読者の皆様には以下にご紹介差し上げます。
是非、これからもどうぞ、JCOMMの方も、よろしくお願い申し上げます。
■■■JCOMM20周年によせて
日本モビリティマネジメント会議(JCOMM)は、日本各地の各階層のモビリティ=交通に関わるあらゆるマネジメントの活性化を目指す組織です。モビリティにはかねてより指摘され続けた渋滞や都市郊外化等の問題から近年急速に加速してきたMaaSや人手不足等の課題まで様々なものがありますが、それら重ね乗り越えていこうとする取り組みがモビリティ・マネジメント(MM)です。
そんなMM展開の活性化を企図したこのJCOMMも、今年で設立20周年。参加者数も年々拡大し、第20回札幌JCOMMでは発表登録が過去最多を記録しています。こうした発展は偏に、
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