… … …(記事全文3,224文字)今、日本政府・岸田内閣が取り組まなければならない最も重大な最優先事項の一つが、能登半島地震の救護・復旧・復興であることは疑いを入れません。
言うまでも無く、そんな救護・復旧・復興のために必要なのは予算。
救援部隊を投入するのも、寸断した道を啓開するのも、破壊されたインフラを再構築するのにも、莫大な費用が必要となります。
実際、岸田内閣は、「能登半島地震の被災者支援のため、予備費の1000億円超の支出を月内に決定」すると同時に…
https://news.yahoo.co.jp/articles/ec76e2ecf3faf6a59fcc91390b53acd80f6c2722
3月末までは23年度の予備費の残額約4600億円から賄うことを決定すると同時に、昨年12月に閣議決定した2024年度予算案の予備費5000億円を1兆円に増額する方針を打ち出しました。
https://mainichi.jp/articles/20240110/k00/00m/010/220000c
こうした方針は、岸田内閣が被災地を見捨ててはいない、というメッセージとなりうるものと思われますし、事実、岸田総理自身はそういうメッセージを発しようとしていることは間違い無い事でしょう。
しかしながらよくよく考えてみますと、被災地対策の予算を「次年度の予備費」として決定する理由が明確ではない、という疑念が浮かんで参ります。
実際、元財務官僚の高橋洋一氏は、これまでの大災害後では、政府は災害直後に「補正予算」を迅速に決定してきたという経緯を下記のようにとりまとめておられます…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)